sunday

コーダ あいのうたのsundayのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.0
主人公ルビーのエネルギーに元気をもらう。

両親兄ともろうあ者の家族でルビーのみが耳が聞こえる。生まれた時から家族と社会の耳になってきたルビー。毎朝学校に行く前に父と兄の漁船に乗って手伝う。3人とも聾啞者だからといって閉じこもってはいなくて、父はひょうひょう、兄は頼りになる。母はその昔美人コンテストで優勝したのが自慢。だが見ているうちに母も自分ひとりでは健常者だけの社会で意思疎通できないという自信の無さから閉じた世界にいるのがわかってくる。

だが、学校のクラブで合唱部に入り、先生の選抜でマイルズとデュエットを組むことからルビーと家族が変化する。この音楽の先生がとてもいい。生徒をまるごと受け入れしかし前に押し出してくれる。こんな先生に実際に出会えていたら学校生活も楽しかっただろうなあと見ていて思う。ルビーも先生の指導にきちんと応えているから、学校生活が上手くいくってその相互作用なんだろうなあ。

善意のある環境で、しかし自身も前向きに生きる、という理想を描いた。

なんといってもルビー役のエミリア・ジョーンズが素晴らしいのだが、マイルズ役のフェルディア・ウォルシュ=ピーロも初々しい高校生役でよかったなあ。

2021アメリカ
2024.1.27BS1
sunday

sunday