“奴隷解放記念日に発売しよう。黒人は嬉しいし、白人はちょっと罪悪感を感じるでしょ。”
第90回アカデミー作品賞ノミネート5/10。“バービー”や“オッペンハイマー”がクラスで人気の陽キャだとしたら、この作品は全然目立たないけど、話してみたらめちゃくちゃ面白くて、結局一番仲良くなるタイプの奴。
黒人の作家が俗世のレベルの低さを嘆き、ジョークで偽名を使って低俗な黒人主人公の小説を書いたところ大ヒットしてしまう葛藤を描く。リテラシーという言葉があるけれど、そんな事言ってること自体がナンセンスであるということを、通例なジョークセンスで見事に表現。ウイスキーでの例えはまじで実生活でも使える(笑)
認知症の母や、ゲイの兄など、個人レベルにおける悩みは繊細に描くのに、ハリウッドや出版社の所謂“成功者”は限りないほどおバカに映すギャップの濃さよ。アメリカ人だったらもっと爆笑できるんだろうなこれ。ノミネートはナイスセンスです。
”ハリウッドではだれも本を読まない。アシスタントに読ませて要約させる。”