あんじょーら

アメリカン・フィクションのあんじょーらのレビュー・感想・評価

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)
4.1
コード・ジェファーソン監督    ORION    Amazonprime


2024年公開映画/2024年に観た映画  目標 36/100です。 現在は3/23


いろいろ忙しいのでなかなか劇場に行く時間が取れません・・・こうしている間にも、どんどん新作が公開されているし、仕方ないけれど。でもそう言えばAmazonprimeで観られるって、「BEAU IS AFRAID」の解説動画で面白かったぷんすこ太郎さんのTwitterで言ってたな、と思い出したので観ました。


めちゃくちゃに面白い作品です!今年の映画の中の軸になる作品。これより面白かったら、間違いなくベスト5には入る。


大学で文学を教え自らも作家(アメリカだとよくあるみたいですね、うらやましい)であるモンク(ジェフリー・ライト)が学生に講義をしていますが、古い作品の中の現代では差別用語について学生から・・・というのが冒頭です。


風刺 映画だと個人的には捉えましたが、本当に声に出して笑いました。凄くおかしい。面白いとか興味深いとかファニーとか笑いとか、そういう事をまとめていうと今作品はまさに風刺の効いた現代映画だと思います。


凄く、馬鹿馬鹿しい話しですし、原作があるようなので、読んでみたいと思いました。


でも、狙いが凄くイイですし、風刺だけでなく、入れ子構造になっているのも素晴らしいし、時折入る風景や構図の素晴らしさも、エッジが効いています。緩急が見事ですし、そこに合わせる音楽もサイコー。ジャズが好きな人だと思います。


役者さんも皆さん素晴らしかったですし、何というか、そういう人に見えるんですよね、そういう部分がリアルに感じさせてくれる何かだと思います。


本当はきっと、誰でも、特に文章だと、肌の色なんて関係ないし、優れた文章を書く作家を、優れた作家と呼ぶのが正しいと思うのですが、そういう事にはアメリカでもなってないようです、本当の所は知りませんけれど。日本では一時期は文学賞メッタ斬りという文学賞批評が機能していてくれたのは面白かったのですが、私が年間で本を数冊しか読めなくなったので、この手のジャンルまで理解する事が出来なくなり、だんだんと距離を置いてしまいましたが、映画よりも、読書はずっと能動的ですから。余裕が無いと出来ませんよね。


心情として、作家で憤りを感じているモンクに共感してしまうんですけれど、でも、ちょっと、という気もする。

それに字幕だと、兄さんだったり弟だったりと、ちょっと気になると思うのでもう少し精度を上げて欲しい、字幕を読むのは気にならないけれど、さっきと違う表現で呼ばれてると、ちょっと思考の遅れが生じてしまうので。


しかし、アメリカで生活するのって、凄くお金がかかるんでしょうね・・・うちの国は随分と貧乏になったし、自業自得なんだけれど、きついね。


本のタイトルを変えるシーン、マジで大爆笑でした。


ロバート・アルトマン監督作品が好きな方に、是非のオススメですし、風刺が好きな方にオススメ致します。