ものすごく良かった……。アンドリュー・スコット演じる主人公アダムが幼い頃喪った両親との交流や自分とどこか重なる隣人との逢瀬を通じて心に深く深く潜ってゆく美しく甘やかで静かで、それでいて真綿で首を絞められるような胸がぎゅっとなる物語。なにも考えられない。ほんとに、もう、あまりにも好き…………。
ストーリーもさることながら俳優たちの演技がほんとにすさまじくて、電車でふと隣に腰掛けても気付かないほどの生々しさが常にあるから、理性で否定するような不可思議な世界でもぐっと引き込まれてずっと溺れているような感じだった。ひとりでも違和感があったらならなかった。魅せられた。すごかったよ………。
というかアンドリュー・スコット、そりゃSHERLOCKのときもすさまじいとは思ってたけど、もう、やばかったな……。視線の揺らし方とか指先の動きとか吐く息ひとつで、なにもしゃべってないのに、たったひとつの仕草でこっちの感情全部持っていった。なんだったんだあれは。いったいなにを観たんだわたしは。
