ツクヨミ

エイリアン3のツクヨミのレビュー・感想・評価

エイリアン3(1992年製作の映画)
2.9
独特の雰囲気でシリーズを脚色した続編は"匂い立つ"レベル。
エイリアンの惑星から脱出したリプリーたち一向は事故に見舞われるが、緊急脱出ポッドで監獄惑星に不時着する…
デヴィッド・フィンチャー監督作品。エイリアンシリーズ第3作目、前作で新人監督の登竜門的な形を作ったシリーズは真の新人デヴィッド・フィンチャーを起用するに至った。今作で監督デビューを飾ったフィンチャー監督、独特の雰囲気と観客の希望をへし折るような展開で初作から既に"匂い立つ"ような作家性を感じる。それは作中ずっと流れている不穏な空気感や暗く濁ったようなダークな映像が要員だったりするが、後半顕著なエイリアン視点によるハンティングカメラワークが凄く後の"ファイト・クラブ"でのうね狂うオープニングを想起させるもので、バケモノ監督の片鱗を既に感じさせた。
しかしこれまでのシリーズと比較してしまうと緊張感やアクション面では何か物足りなく地味めな印象は否めないなと感じてしまう。全体を通してつまらないとは思わないが、ハッキリ面白いとは言えない。しかし雰囲気や映像の独創性は流石のデヴィッド・フィンチャー監督、エグみ爆発といった感じは好印象。
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