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アウェアネス -超能力覚醒-のSSDDのレビュー・感想・評価

アウェアネス -超能力覚醒-(2023年製作の映画)
3.7
◼︎概要
青年は父親と暮らし自身の超能力をケチな盗みに使いながら隠れて暮らしていた。
ある日ヘマをやらかしたことで、二つの組織に追われるようになる…。

◼︎感想(ネタバレなし)
ティーンエイジャーの超能力とそれを追う組織という使い古されたフォーマットのため、どのように既存との差を出すのか楽しみにしていたがなかなか能力の幅が狭く、一定能力のみで、サイコキネシス、テレパス、パイロスターターなど既存の超能力ものの定番でどれもできるという全能性のあるものではないのが面白い。
かつアクションはクールで、その上謎の存在の敵役が渋い。

違和感がある描写が続いて予測できた部分もあったが伏線はしっかり巧妙に作られていて気づかなかった場合でも、2回目には気付けるレベルの意図的なズレを作っていたり意外と芸が細かい。

また能力発動時の描写も後半は秀逸で新しいものがあった。点数の低さは登場人物達の組織や思惑の分かりづらさがあるせいだとは思うが期待値が低かった分楽しめた。

2時間は長いのだが、久々に純粋にアクションも楽しめてなかなか悪くなかった。












◼︎感想(ネタバレあり)
・ループ
エージェンシー側の博士が上の人間と話してる時に目線を送っていた場所にいなく、突然出ていく扉の前に現れるシーンでループの存在と気づけたが最後に、それを明かすシーンはなかなかクール。
ヒロインがバシバシアクションしてる中、鍛えてる風の描写があったのに主人公が棒立ちなこと、信じられない高さから回転して着地など違和感があったのだがヒロインがループというオチはなかなか良かった。

・アクション
仇役の男が渋いおじさんで弾を避けずにスタスタ歩いて弾が当たらないシーンや、鉄仮面つけられてもべらぼうに強いシーンなどアクションが楽しめた。その分終盤の小物感が悲しい。
明らかにヒロインはマトリックス意識のロングコートでの殺陣に、スコーピオンキックも決めてくれて、線が細いがしっかり武器を使うというアクションで説得力があった。女性が屈強な男性を倒し続けるシーンっていつも何かしら武器ないとアドバンテージが差が気になるので、こういう描写はありがたい。

・能力描写
映画"アップグレード"を思いおこさせられる操られた人の立ち上がり方がぬるっとしてて好き、また銃を意識とは反して使うシーンも震えとカメラワークが秀逸で操られてる感の滑稽さがなく説得力のある描写だった。
目が白黒するのはお約束だが、かけられる側の描写が素晴らしい。

・総評
ストーリーの荒さは目立つものの、アクションと描写は楽しめたし、そうきたかと思えるツイストも良かった。
あとは続編作ります感がどの程度本気なのか、話の続きが気になるところです。
次回はツイストは同じようなことになるとは思うのでストーリーラインを強化してくれれば名作になりそうな予感。
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