OASIS

セブンデイズのOASISのレビュー・感想・評価

セブンデイズ(2007年製作の映画)
3.1
娘を誘拐された勝率99%の女性弁護士が、死刑囚の無罪を要求する犯人と戦うという話。

冒頭から目まぐるしいカットの数で見せて行き、疾走感溢れる映像で始まるオープニングまでの流れがゾクゾクする程格好良い。
そしてモンタージュやタイプライターで作り上げられたオープニング映像もスタイリッシュで期待高まるスタートでした。

内容の方もこれまたサスペンス的展開が相次ぐスピード感のあるもので、新しい証拠や証言者が出てくる度に急展開を迎えてまた更に謎が増えていきます。
音楽で盛り上げ、カーチェイスで盛り上げ。映画的な見せ場が随所に散りばめてあって、この監督はかなりの盛り上げ上手でそのタイミングが良く分かってらっしゃるなと思いました。

ただ、ある人物が登場し主人公が娘を誘拐されている状況故にその人に感情移入をしてしまう事により薄っすらとテーマが浮かび上がってくるんですけど、その部分がずっと引っかかっている内にオチが予測出来てしまいました。
たぶん、スリラー系の韓国映画を見慣れている人ならお国柄とも言えるそのテーマゆえ簡単に分かってしまうかもしれないです。
まぁオチは対して重要では無くて、その重さによって後を引く陰湿さや、何よりそのテーマ性が実に韓国映画らしくていいし、それが強さであり魅力でもあります。

法廷劇のスリルやカットバックの多用によって炙り出されて行く推理の面白さ等、興味を引き続ける部分は本当に上手いと思うし、この監督がアクション映画を撮ったならどんな凄い映像が観れるのだろうかと期待せざるを得ない。

「サスペクト 哀しき容疑者」楽しみにしてます。
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