グラビティボルト

勝手にしやがれのグラビティボルトのレビュー・感想・評価

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)
3.4
ちゃ、チャラい!
ヒロインがカフェで男と本の話をするシーン、互いの横顔ショットを切り返すが、台詞の間で細かくジャンプカットしたりする手捌きがとても巨匠の撮った映画とは思えぬ若さで魅力的。
既に大量の映画が生まれた後だからこその軽薄さがある。

この、一見して感じる軽薄さがタランティーノを惹きつけたんだろうなと納得した。
でも、軽薄な中にもちゃんと勘所はどっしり腰を据えて撮っているのも間違いない。
初めてヒロインと話す大通りの長回し、ヒロインの出勤から、職場に刑事が乗り込むショットへの推移の気持ち良さ。