捜査、ずさん過ぎでは。(N度目)
実際の事件が発生したのが1991年(約30年前)とはいえ科学技術がどうのこうのよりも警察組織の運用体制や連携などがひどすぎて「そりゃ捕まらないよね」という感想しか出てこない。
途中から息子(サンウ)の声が録音であることが判明するけれど、何度も同じ単語を聞かされて信じてしまうのもどうかと思う。
両親が疲弊しているところにつけ込んだ犯行だとしても、「次は電話口で父親と同じ言葉を言わせてください」などのアドバイスは警察サイドからできるはずだ。
犯人も犯人で、身代金を請け渡せるか微妙な時間設定が多すぎないか。警察の追跡を逃れるためとはいえ、渋滞に巻き込まれる時間帯をわざわざ指定して車を捨てて走らないと間に合わないようなタイトな締切を設けても受け取れるチャンスが減ってしまうだけだと思う。
ストーリーとしてもほぼほぼ犯人の指定に右往左往するお使いを見ているようで特に盛り上がりはない。
ラストシーンにはある種の仕掛けがあり、一時緊張感が保たれるがそれは映画の力ではないだろうという。
ソル・ギョング、キム・ナムジュの演技が良いのが救いだが、総じて2時間の視聴に耐えられるものではないと思う。残念。