好奇心は猫を殺す。
原題はDas Lehrerzimmer。原題は、職員室という感じだろうか。邦題はありふれた教室。原題と邦題とでは視点が違うタイトルになっているような気がする。
物語自体も職員室の出来事から始まっていき、そしてそれが教室にまで及ぶ。
本人たち以上に、周囲の声が大きく広がっていく。そして、当人たちが望まない形へと変化していく。
物語が進むたび、当事者の視点に立ち、胸が苦しくなっていった。
ちょっと好奇心からの始まり。ちょっとした好奇心で、当事者でもないのに目ざとく情報を得ようとすること。ちょっとした好奇心で、当事者を突くこと。
その、ちょっとした好奇心は果たして本当に良いものだろうか。
誰かを踏み躙っていないだろうか。
これは学校社会だけではなく、ありとあらゆる場所で"ありふれている"話だと、そう感じずにはいられなかった。