このレビューはネタバレを含みます
とにかく、教師ってなんて大変なんだ...と開始数分で思った。これが「ありふれた」ことなのつらすぎるが。教員不足にもなるよ。そもそもあの人数の生徒相手に1人って無理じゃない?保育の現場もそうだろうけど子どもに対しての大人の人数はもっと増やして然るべきでしょうよ。大人の力量過信しすぎ。
あとオスカーね、もう見てて可哀想でたまらない。結局犯人は母親クーンなのかとかは置いといて大人全員信用できなくなるよね。
そして生徒集団からの無視や軽蔑の眼差しを受けるノヴァク、つらい、つらすぎる。真摯に向き合おうとする姿がまたつらい...。
それでも最後のルービックキューブには光を見た。オスカーが何を得意とするか、ノヴァクはちゃんと見ていたし、真偽不明なことが学校内で騒がれる中、ルービックキューブが本質の部分の繋がりになっていたように思う。オスカー、救われて...。
エンディングにオスカーが王様のように椅子に座ったまま担がれてたのはおもしろかった。どう解釈したらいいの。彼は器物破損や暴力行為はあったもののそもそもの発端は大人たちに巻き込まれたことだからね、オスカー、真っ直ぐ生きて。
ノヴァクが過呼吸になった時ゴミ箱の袋からゴミを出してその袋を呼吸に使ってたの、それ使えるの!?!と驚いた。いざとなったら使うのか...でも汚いよな。あと過呼吸で袋使うのは良くないって言われてる。
ここでは「ありふれ教室」だけど、「ありふれた世界」だよね。世の中で起きていることが学校で起きているだけ。差別や偏見、事を荒立てたくない、責任転嫁、論点ずらしで解決しようとする大人、真偽不明の情報に群がる生徒、現代に起きる様々な問題が詰め込まれていた。