ユーライ

一月の声に歓びを刻めのユーライのレビュー・感想・評価

一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)
2.5
監督の脳内では、何でこうなってああなるのか説明は一から十まで付いていると思うのだ。ただ、俺がそこまで付き合う義理はないんだよな。自分から行っといて何だけど、こういうミニシアター系の映画を観る度に思うのは、監督は少しでも「観客が飽きて寝ちゃったりしたらどうしよう」とかいった不安に駆られはしないのだろうか。心配じゃないのだろうか。そこら辺のオバチャンやオジチャンだったら冒頭十分で間違いなく撃沈ですよ。客層に甘んじて、無条件の忍耐を要求し過ぎてるんだ。誰も彼もそこまで優しい訳じゃないよ。んな連中はアウトオブ眼中一昨日来やがれと言われりゃそれまでなんだけど、だったら性被害を告発する力強さが余りにも不足してはいないか。終始曖昧、フワフワ、ソフトタッチ過ぎやしないか。実体験を人質に取ってあらゆる批判を封殺するのも悪いけど手酷いと思わざるを得ない。つまるところ、題材に対して不適切な表現を承知の上――ここにあるのは「パンツを脱いだのか」問題、繰り出すべきヘビー級パンチには全然まるでなっちゃあいないとしか思えないのであった。そして、このタイトルで2月公開は台無しだろう常識的に考えて……。
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