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フレディ・マーキュリーThe Show Must Go Onのblacknessfallのレビュー・感想・評価

4.0
「晩年のエルヴィスのライブを観た。容姿はボロボロだったが声は神々しかった」「フレディもわからないぐらい容姿は変わったが声は神々しかった。」「才能は不思議なもので自己破壊的行為や病魔に傷つけられることはない。フレディも無傷だった」
ミック・ロックのこの発言を聞けただけでも映画館で観る価値はあった!と思ったことにしないと気持ちの落としどころがないほど酷いドキュメンタリーだった。
なんかとりあえずコンタクト取れた縁のある人間に喋らせただけのペラッペラで薄い作品、、

中身のあること話してるのミック・ロックだけなんだよ。残りのプロデューサーだのライターだのはもういかに自分がフレディと近しい関係だったか、誰よりもフレディを理解していたっていう後出しな自慢話ばっかで腹立たしくなった💢
コイツらって著名人の訃報が入ると我先にTwitterとかに悼む風な自分語りを始める連中と一緒なんだよな。要は自分はかの有名な彼と懇意でしたって言いたいだけ。BUCK-TICKの櫻井敦司が死んだ時に嘘のエピソードを発表したライターいたじゃん?あんな感じなんだよな。
親しさアピって地位向上や仕事に繋げようとしてるのが見え隠れ、いや、それにしか見えない。賤し過ぎる🤮

その生ゴミがゴミエピソードを悦に入って語り己のゲスを開陳する中、ミック・ロックだけがフレディとQUEENの話をしていた。
先述の名言以外にもルー・リードやボウイのバイセクシャルアピールからグラムロックのブームの下地があってQUEENというかフレディのあの両性具有的なイメージが受け入れられたこと。当時のQUEENのセンセーショナルな位置づけ等をロック・フォトグラファーという業界人の立場ではなく一ロック・ファンの姿勢で楽しげに語っていた。QUEEN、ロックカルチャーが本当に好きで敬意を持ってるように見えて好感を持った。それまで、著名なフォトグラファーて印象しかなかったけど、この人とは色々ロックの話してぇなと思った。
あと、ミック・ロック、ルックスがいいんだよな。ロック的な渋みとニヒルさを帯びた細面の顔に薄めのレンズのサングラスがとても似合ってた🕶️同じサングラス🕶️欲しくなったな。

それとミックが指摘したフレディのビジュアルの強烈さ。この解説を受けて思ったのはフレディのヘア・メタルへの影響。フレディの長髪時代の白黒タイツにヘア・メタルの元祖L.Aメタル群のバンドはかなりインスパイアされたように思う。
ラットのメンバーがよく着用してたキラキラしたスパンデックスはフレディのタイツの応用に見えるし、世代的にちょい前だけどヴァン・ヘイレンのデビッド・リー・ロスもカラフル・タイツに露出過多のコスチュームもフレディの影を感じる。クワイエット・ライオットのボーカル、ケヴィン・ダブロウの真っ赤なタイツに真っ赤なタンクトップ、カラフルなマイクスタンドというハッキリ言ってバカとしか言いようのないコスチュームは今観るともろにフレディインスパイアだ✨✨✨
このバンド群の思い切った煌びやかさを後押ししたのはフレディだと確信する。フレディがあそこまでやったから俺達も!という意識があったと思う。フレディはロックのド派手さを更新した。偉大な側面の1つだよ。

て、考察ができたし、映画館観てよかったことにする。アマプラにあるドキュメンタリー『フレディ・マーキュリー アルティメット・ショーマン 』が本作とほぼ同じメンツ(本作より語り手多い)で上映時間も長く深掘りした内容であるとしてもなー😭
点数はミック・ロック加点だよ。オススメはしない。

Quiet Riot - \"Cum On Feel The Noize\" Live at the US Festival, 1983
https://youtu.be/woSKvc95boU?si=qhuMd67IbdBWdQiN
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