おけい

Zのおけいのレビュー・感想・評価

Z(1969年製作の映画)
4.2
おけい死ぬまでに観たい映画1001本

録画DVD所持📀
ギリシャで実際に起きた平和主義の政治家暗殺事件をもとに描かれた作品。

権力者はどいつもこいつも正義のせの字も無い最悪なやからである。軍事政権下の権力をたてにした腐敗しきった政治にヘドが出ること必須。暗殺を事故にすり替え、あらゆる証拠はもみ消され、弱い立場の人間に圧力をかけ利用する。権力者達の軍服に輝く大量の勲章🎖が逆に人間の薄っぺらな部分を象徴しているようで、まるでオモチャに見えた。

そこに登場するのはジャン=ルイ・トランティニャン演じる予審判事。冷静沈着で常に無表情なこの男は圧力に屈することなく、事実だけを突き詰めてゆく。そのあたりが一番の見所であり、とても面白かった。

ジャン=ルイ・トランティニャンと言えば『男と女』の甘いフランス映画を思い出し頭の中でついついシャバダバダシャバダバダ♪と歌ってしまう自分だが本作の予審判事役の方が最高にクールで大好き。
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