おけい

流星のおけいのレビュー・感想・評価

流星(1999年製作の映画)
4.0
チャップリンの『キッド』をモチーフに作られたという愛に溢れたドラマ。じわ〜と心に沁み入る映画でした。

敏腕の証券アナリストだったウェイ(レスリーチャン)は仕事で失脚した夜、自分の船内に置かれてた捨て子の赤ちゃんを拾います。

母親は裕福な人に育てられれば…という思いで船内に置き去りにしたのでしょうが、くしくもウェイはその夜、全てを失ったのでした。

仕事、金、恋人、全てを失った代わりにウェイの元に舞い降りたミン。ウェイは貧乏ながらも愛情を注いで大切に育てます。

以下ネタバレ注意⚠️


アイドル出身で綺麗なイメージの強いレスリーチャンですが、本作ではボサボサの髪に無精髭で社会の底辺を生きる人物を力強く演じています。

子供に見せる屈託のない笑顔も反則だが、スーツ姿も反則だし、虚ろな目も反則なのだ。

凄く印象深いシーンがある。

昔の友人に誘われて再就職したウェイが社員達がフロアでせわしなく働いてる風景(多分為替取引の会社なのだろう)を自分の個室オフィスのガラス越しに虚ろな目で眺めている。個室を用意されてるという点、友人に誘われた時の会話である程度のポストで迎入れられていると推測されるのだが、ウェイは初日であっさり退職してしまう。

あの虚ろな目は忘れられない。

ちょうどこの映画の製作時期の香港はアジア金融危機の不況の煽りで映画製作も困難な状況だったもよう。プロデューサーも兼ねていたレスリーチャンは無償で出演したというエピソードからも、この映画にかける思いが伺えます。

そう無償の映画愛。

そしてこの映画で描かれる見返りなどない子供への無償の愛。製作時のエピソードとも重なり、ぐっときました。

最後の究極の選択…泣きました。
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    寝ても覚めても映画のことばかり考えてしまう映画バカ。以下私の映画バカ(愛)エピソード。 ✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨ 小学生の時、透明な下敷きに雑誌の切り抜きを挟めてオリジナルの下敷きを作る…

    寝ても覚めても映画のことばかり考えてしまう映画バカ。以下私の映画バカ(愛)エピソード。 ✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨ 小学生の時、透明な下敷きに雑誌の切り抜きを挟めてオリジナルの下敷きを作るのが流行っていた。皆がジャニーズやアイドルなのに、私の下敷きはブルースリーで、皆にこの人誰⁉️と言われる。 小学生時代の愛読書はブルースリーの伝記本、スクリーン、ロードショー、妖怪大全集。雑誌の通信販売で、ブルースリーに憧れヌンチャクまで買ってしまう。 学生時代、レンタルビデオ屋の近くをわざわざ選んでアパートを決める。 学生〜OL独身時代の休日は1日で映画5本は観るという黄金時代を過ごす。また、図書館にて映画の本を読み漁り、観ることが叶わない世界中の映画に思いを巡らせる。 30代に家族の反対を押し切り銀行を退職してまで映画に関われる仕事に転職。自分の大好きなことを仕事にするという幸せな日々を味わうも突然の倒産。大量のDVDをその時の社長にいただき映画コレクションに目覚める。 WOWOWなどのテレビ録画で映画をDVDに焼きまくる。コレクションもかなりの枚数で把握しきれず…別垢(5010k)で整理中。 幼少期、映画が好きな父とテレビの洋画劇場で数々の映画を鑑賞した思い出は心の宝物。 ブレードランナーのバージョン違いを3通りぶっ続けて鑑賞し夫にドン引きされる。 息子の名前に好きな俳優の名前をいただく。 ✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨ 基本雑食ですが、SFとモノクロと低予算でも唸るような面白さがある作品が好み。観た映画はレビュー数を遥かに超えてるがレビュー追いつかず。過去に観た映画が相当数あるので再鑑賞、過去鑑賞レビュー多め。 評価は3.5が普通基準。 観てから1年経った作品は過去鑑賞としています。 私と交流してくださる方のいいねやコメントや投稿はなるべく見逃したくないので交流が全く無さそうな方はフォロー頂いてもフォロバしない場合や、既にフォローしていても徐々にフォローを解除させていただく場合があります。