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我、邪で邪を制すのDKのレビュー・感想・評価

我、邪で邪を制す(2023年製作の映画)
4.0
台湾映画のもつ独特の清涼感。
道を外れた陳桂林は名を上げるために自分よりも悪の二人をこの世から排除する。当然そいつらも悪いので、スカッともするんだけど、なかなかにエグい。陳桂林も悪なんだけど、余命宣告されて最後に名を上げつつ、世間にも認められたかったのか。そんな人間臭い悪人の眼はどこまでも透き通っていて、おそらく生きづらい人生を過ごしたんだろうなと思わされた。こんなに人が死んで血飛沫が飛び散っても何故か春の風が吹くような清涼感は何故なのか。

極刑が実行される時、日本とはやり方が異なるが台湾ではなんとも優しく見送られるのが良かった。麻酔はいるか?ほんとにそんなこと聞くのだろうか。なんだか悪人もまあ最後は仕方ないよなって何だかとても台湾的な考え方のような気がしてホッとした。
いい作品だった。
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