きんのじょう

我、邪で邪を制すのきんのじょうのネタバレレビュー・内容・結末

我、邪で邪を制す(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

すごく面白かった。自分は好きです。

主人公が凶悪な指名手配犯で、余命少ないから他の上位の指名手配犯を殺しに行くっていうあらすじで興味持ったんですけど、展開が結構予想外で、そうなるの!?って感じにいい意味で裏切られた。

序盤はなかなか痛そうなアクションとバイオレンスと、やくざ者に囲われていた女性とのビターな感じでなるほどこういう方向性なのかな〜と思っていたら、
中盤のカルト宗教団体パートで急にジャンル変わってこれどこに着地するんだ…?と動揺。
実はやっぱりろくなところではなかったのがわかり、尊者殺害からの幹部が歌を歌い始め、一緒に歌いながら居残る信者を、主人公が一人ずつ殺していくシーンすごく好きだった。
あれマシンガンとかだとちょっと風情がなかった。
特に銃が不発でたまたま助かったやつがちょこちょこ逃げ出していく(主人公も追わない)ところがいい。
殉じるのかっこいいと思っても、たまたま助かっちゃったらやっぱり死にたくない!!ってなっちゃうよな〜!
逆に逃げてもいいって示されても逃げない人がいるのも良かった。あの人たちはもう多分行き場がなかったんだろうな…。
あの子供は無事に助かったんだろうか…そこだけ気になる。

面会に来た闇医者さん?から真相を聞かされるシーンも好きだ。
なんか変だなとは思っていたけどそういうことか〜!とスッキリ。
騙されていたとわかっても穏やかな主人公と闇医者さん?のやり取り良かった。

言ってしまえば凶悪犯罪者が懇意の闇医者に騙されて、好き勝手やって死ぬ話なのに、ラストのなぞの爽やかさよ…。
嫌な感じが少ないのは主人公が殺したのが一般人ではなく大半犯罪者なのと、しっかり罪の報いを受けるからかな…。
もちろん犯罪者だから死んでいいとかそういうことではないんだけど、こちらの気持ちの持っていき方が上手いなと感じた。

台湾て死刑が銃殺刑なのかぁ…。