円柱野郎

エイリアン:ロムルスの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ第1作のノストロモ号事件から20年後。
主人公レインは"アンドロイド"のアンディと鉱山惑星で暮らしていた。
ある日、仲間から誘われ廃棄された宇宙船にコールドスリープ装置を盗みに行くが…。

時系列的には「1」と「2」の間の出来事ですね。
鑑賞前のイメージでは、本作は「1」に原点回帰したSFホラーなのかなと思っていたのだけど、実際に観てみると予想以上にシリーズの集大成的な作品になってました。
「1」どころか「2」の雰囲気も取り込んでいるし、「プロメテウス」からもしっかりと繋がっていたのが驚き。
観る側「エイリアン」に求めるイメージやお約束"をしっかり提供してくれているのは素晴らしい。
ちょっとサービス精神過剰じゃない?とも思わなくはないけど、ほんとによくここまで詰め込んだなと感心しましたw
逆に言えば目新しさは感じにくかったかもしれないけど、監督たち作り手が作品の世界観をとても大事にしていることが伝わってくるのが良いです。

「エイリアン」シリーズと言えば主人公が女性というのはお約束。
そういう意味では本作のレインも例にもれず極限状態で生き延びる力強さがしっかり出ていて良かった。
あと、シリーズのお約束と言えばやっぱりアンドロイドの存在だよね。
本作のアンディは最初は能力が劣っていそうだったけど、途中で様子が変わって、その二面性の表現は上手かった。
"企業側の指令"が上書きされた時の敵か味方かわからない感じはグッドですよ。
そしてもう一人のアンドロイド・ルークは、見た目が「1」でイアン・ホルムが演じたアッシュなので、ファンとしては思わずニヤリとしてしまいます。

エイリアンはその姿や生態が観る側にネタばれしているので、今や映像だけで恐怖感を出すのは簡単じゃないかもだけど、それでもフェイスハガーやゼノモーフそのものの存在感や脅威は上手く描かれていたよね。
ラストは対ゼノモーフではなく、人間から生まれたエンジニアとエイリアンと人間の合成獣の様な化け物との対決。
決着のつけ方もお約束。
だがそれがいい。
円柱野郎

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