新木

イカとクジラの新木のネタバレレビュー・内容・結末

イカとクジラ(2005年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

テニスで明らかにストレスの溜まる攻め方をされている母。こんな冒頭から始まる父と母の関係はもはや冷めており、2人の息子は互いの家を行き来するような暮らしが始まる。どっかで観た設定。そして、物語が進むにつれ、母の浮気、次男の自慰行為、長男の盗作、父の浮気?と4人が4人それぞれにダメなところを周りに露呈してしまう。(『僕らの家族』に近い感じ)しかし、弱さというものは人の尖った刺をスポッと抜くものだ。その後、長男は敵意を剥き出していた母と楽しかった思い出を共有しようとする。(父に邪魔されるが)父は不器用な言葉で母に対して再度努力しようとする。(母に笑われるが)
物語中で家族の関係が修復されることはなかったが、その関係は時間と共に元通りになっていくのであろう。
母が長男に対して、”母”ではなくひとりの敵意剥き出しの”女”を見せるシーンはとても自然であり、母親に日頃からもっと感謝せにゃと感じるしかなかった。
でも『フランシス・ハ』といい、あまりはまらないです個人的には。
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