しゅんすけ

フォロウィング 25周年/HDレストア版のしゅんすけのレビュー・感想・評価

4.0
「フォロウィング 25周年記念リマスター版」

TOHOシネマズシャンテで公開終了日に滑り込みで観ました。
70分しかないC・ノーランのデビュー作でしたが、時間軸をいじくったりとノーランの原点が観れて一ファンとして興味深く観れました。

仕事もなく、暇すぎて他人の尾行を繰り返す主人公にまったく感情移入できなくて結構序盤はきつかったのですが、次の瞬間にはかなり時間が進んだような描写が出てきて、「あれ、なんでこいつの顔面に傷があるのか?」「なんで服装や髪型が変わっているのか?」という謎が徐々に解き明かされていく為、なんとか興味をもって最後まで観ることができました。

①~⑩まで物語を小分けにしたとしたら、①からと⑩からでシーンを見せていって、最後に大オチの⑪を観客に提示して、物語のターニングポイントとなった⑤か⑥らへんを最後に見せるという構造なんですけど、確かに観客の興味を惹きつける構造だなと改めて再認識しました。

確かなんかのインタビューで読んだんですが、ノーランは小説を最後のほうを先に読むらしく、どうしてそんなオチに至ったかを楽しみながら読んでいく人らしいです。なんかわかる気がします。自分も配信などでホラー映画観るとき、あんまり得意ではないので、先に一番グロいシーンを確認しといて、これなら大丈夫って思ったら、そこに至るまでのシーンを見て、それから映画を観て展開を楽しむという見方をしてしまいます。

ノーラン作品の中で「メメント」とか「プレステージ」が特に好みって人にはすごくおすすめな1本だと思います。自分はラストには唸らされましたけど、とにかく主人公が嫌いすぎるので若干低めの点数になりました。