このレビューはネタバレを含みます
極秘で進められる教皇選挙を題材に繰り広げられるやり取りや心の動きが
緊張感あってよい。
改めて考えると、
国という単位で行われる選挙とは異とするわけで、
あまりにその影響が及ぶ範囲が広い。
ぼやっと思ったのが、
単に自身が権力を持ちたい、という顕示欲というより(それもあるかもしれないが)
自身が思う宗教観を世に実現したい、もしくは自身は受け入れがたい宗教観が拡がるのを阻止したい、
それこそ使命、とか考える、ってありがちなのかもしれない。
その過程で、神に背く行為があったとしても。
(その辺り、人として生臭いものから逃れがたいというか。)
ローレンスが最後の投票で票を投じたときに映る最後の審判、
ローレンスは何を感じ、何を考えたのだろう。
ところで、教皇の権力、強大すぎませんか..
ビジネスでいうと、人事権を大きく握ってるわけで、
選挙って公正なようで、1人=1票ということはその構成員次第で結果は大きく変わる。
某国が多様性を推進した揺り戻しが酷い現状をみていると、
カトリックも無縁でいられるか(世の一定の秩序維持にどんな影響を及ぼすか)
とか考えちゃう。
この映画のラストも、その後、明るみになったとしたら起きるだろう混沌を考えると
手放しに喜ぶことはできない。
(なお、私個人としては多様性認めるべきと考えるけど、急進的なやり方は危険を伴うと考える立場)