シマクマ

シャイニングのシマクマのレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
4.0
元教師で小説家志望のジャックは、妻ウェンディと予知やテレパシーなどの超能力をもつ息子ダニーと、
冬の間、豪雪のため閉鎖されるオーバールックホテルの管理人一家として雇われる。
誰も訪ねてこない環境で小説の執筆ができると喜んでいたジャックだったが、かつてこのホテルでは、精神に異常をきたした管理人が、
家族を惨殺した挙げ句に自殺するという事件が起きていた。
誰もいなくなり、深い雪に閉ざされたホテルの中で、最初は穏やかな生活を過ごしていた一家だが、超能力を持つ息子ダニーは、
ホテルで起きる異常な現象に恐怖を抱いていた。
一方で、小説が上手く書けずにストレスが溜まっていくジャックは、次第に邪悪な世界へと飲み込まれていく。
例年にない大雪で外界と完全に隔離されたホテルの中、一家はかつてない恐怖を体験することになる・・・という話


ドクタースリープを観る前に前作にあたる本作をムービープラス放送分を録画して鑑賞。
鑑賞1回目は
ジャック・ニコルソン演じる主人公が徐々に狂気に満ちていく様子は怖かったけど
息子の超能力がなんなのかよくわからないし
ホテル内もやけに明るくしてホラーっぽくないし
途中で挟まれる有名なシーンも意味不明なものが多いなっていう感想でした。

名作と謳われてる映画なのでもっと調べてみようと他の人のレビューを読んで、それからもう一回鑑賞しました。
スタンリー・キューブリック監督はシンメトリーの映像が好きだったとのことで
そこを注目してみると確かに至る所が映像的に左右対称の構成になってたし
また鏡の使い方に拘ってるということでそこにも注目してみると確かに重要なシーンで鏡が出てきました。
映像的には面白いです。

お話は、映像だけでしか語られてない部分があるだけでなく
映像が一日置きに(月曜日の次は水曜日みたいに)流れていくためか映像ですら見せてない部分もあり観客側に考察させる所が多いです。

意味ありげなシーンをあれこれ考察するのが好きな人には嵌る映画だと思いますので鑑賞をオススメします。



(ここからネタバレ)
本作を数回観直して個人的に読み取ったことを書いていきます

先住民族の墓地を奪ってその土地に建てたのがこのオーバールックホテル
その墓地に眠ってた霊が恨んで怨霊になってホテルに取り憑いている。
ラストの1921年の集合写真に写ってる支配人のジャックらしき人は生まれ変わる前のジャック(だから1920年のバーテンダー幽霊の名前をロイドと知っていた)
1920年にウェイターをしていた幽霊のグレディは生まれ変わって1970年のホテルの管理人になり双子の娘を殺して自殺している。
(赤いトイレでの幽霊のグレディは、1920年のウェイターとして出てきたから70年の管理人とは人違いと言ったがジャックがお前は管理人グレディだと断言したので
幽霊グレディは観念してジャックに「あんたも昔から管理人してたぞ」と言った(ここでグレディが言ってる管理人とはホテルの支配人のことを示してる)その後の「私は妻と娘たちをしつけた」というグレディのセリフは70年の管理人だった時のことを言ってる)

要するにオーバールックホテルの従業員は、先住民族の怨念によって死んで転生しても このホテルに縛られてる
生まれ変わってはホテルに引き寄せられ、自分の家族を惨殺して自殺するように仕向けられてる。
そしてあの双子も風呂場で自殺した女性も死後はホテルに取り憑く悪霊になってる

ジャックは、怨霊に引き寄せられてオーバールックホテルに来て
ジャックがタイプライターで原稿をパチパチうつシーンがありますが
おそらく初っ端から「All work and no play makes Jack a dull boy」
(この一文はアメリカの諺で訳すとよく学びよく遊べ これをジャックが自分に置き換えて「執筆作業ばかりで俺は気が狂ってしまう」という意味で使っている)
と無意識のうちにタイプしていたと思います。

初日から怨霊に気を狂わせられたり正気に戻ったりしてた(正気に戻ると狂ってた時の記憶がなくなる)
カウンターのシーンでも座って鏡を見てるうちに狂ってロイドが出てきたが
ウェンディがバーのカウンターに来た時は正気に戻ってロイドが消える。
風呂場のシーンは、腐乱した老婆に襲われたが237号室から出た後に正気に戻ってるからウェンディに237号室には誰もいなかったと報告した。

このように解釈しました。