ジャンリュック

十一人の賊軍のジャンリュックのネタバレレビュー・内容・結末

十一人の賊軍(2024年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

⚠️ネタバレです
この『十一人の賊軍』と『峠 最後のサムライ』の両作品の結末に触れます。お気をつけ下さい。
(『峠』観てないんですが‥たぶんネタバレかと)




この『十一人の賊軍』と『峠 最後のサムライ』、比べながら観ると面白いかもしれない。

もちろん『峠』は史実に沿ったお話で、『賊軍』は舞台設定以外はほとんどがフィクションなんだけど、その歴史舞台の繋がりが面白い。

『峠』で役所広司演じる河井継之助がガトリング砲ぶっ放してた(映画観てない、たぶん)時に、お隣の新発田藩が官軍に寝返ろうとしてたのがまさにこのお話だし、
なんといってもその対照的な結果が面白い。

『峠』では、その河井継之助が戦争を避けようとしたものの最終的には義を貫き戦って、長岡の街は戦火に包まれる。(観てないけど、たぶん)

一方この作品で阿部サダヲ演じる家老は、官軍を欺くためにコロリ患者たちの首を次々にハネるわ、十一人を完全に使い捨てにして口封じまでするわと、武士の風上にもおけないとんでもない奴だけど、
おかげで戦争は回避できて、多くの藩士や街の人々の命は救われたことになる。

阿部サダヲ演じる家老が、街の人々に感謝されるちょっとわざとらしいシーンを観ると、あれ、コイツって実は名家老なのか?って思ってしまう。

そんなふうに、エンタメはエンタメとして楽しみつつ、その背景にある歴史の流れに思いを巡らせる‥そんな見方も時代劇の醍醐味かも。


さて、こっち観たので、
『峠』も観てみようかなあ‥
ただ評価がイマイチなんですよね🙄