どこまでがパゾリーニ?
ベルトルッチのデビュー作。
藪の中的な運びだけれど、ラストは違う。
ローマの公園を舞台に、同じ時間にそこにいた人たちのその日を描く。
いわゆる貧困層と思える人々の、その日。
それぞれが、ダメ、な人。と、ラベルをつけることができそうな人たち。
スリ、ヒモ、かっぱらいそして、娼婦の金を奪おうとする泥棒。
特筆すべきは、作り笑いで街を彷徨う軍人。違う世界に行ってしまったように見えました。
通り雨のシーンが何度も出てくる。
そのシーンとそれぞれの容疑者のシーンがシークエンスする。
オムニバスと言ったほうがいい構成。
美しいショット。画面の切り取り方。
ベルトルッチ100パーセントじゃないんだと思うのですが、見応えある画面です。
テオレマ、思い出しちゃいました。
ラストの男のセリフ、ムカつきます。
でも、そういう軽蔑があるのは事実。
街にはそんな女が沢山いた、貧しい時代の一コマでもある。
暗喩しているとしたら、イタリア国内の風刺、かな。北と南。