あっさりゆで卵

妖怪大戦争のあっさりゆで卵のレビュー・感想・評価

妖怪大戦争(2005年製作の映画)
3.5
子供の頃繰り返し見ていた作品で、久しぶりに見たくなったのと8月に新作の『妖怪大戦争 ガーディアン』が公開されることもあり鑑賞しました。

内容としては帝都物語×妖怪なジュブナイルものです。


水木しげる・荒俣宏・京極夏彦・宮部みゆきがプロデュースに参加していることもあって妖怪周りはすごい熱量です。
今も変わらず妖怪、お化け、怖い話が大好きな自分は、跳梁跋扈する妖怪たちに胸躍りました。
妖怪キャスティングを京極夏彦が担当していることもあってか、チョイスが渋い。下からゴンボコなんてマイナーな・・・。というかこの映画に出た妖怪だけで図鑑作れるんだから凄い。妖怪選ぶときや衣装決めたりビジュアル決めたり楽しかったんだろうなあ。
妖怪たちを演じるキャストもまた豪華な事!

ところどころに鬼太郎要素を感じたり、主人公が山の中で妖怪たちと遭遇するところは『学校の怪談』っぽいなと思ったり。

あと本作は、妙にエロい。子供の頃、川姫の太ももでドキッとしたのを思い出しました。というか今でもちょっとドキッとします。

ただ物語や展開は雑の極みで、「これはダメだろ・・・。」ってところも多いです。テーマも散漫としていたようにも思えますが、最後の水木しげる御大の「戦争はいかんですよ。腹が減るだけです。」これに尽きるのかなと。
またジュブナイルものとして成長を描くならば、少年ただしが妖怪が見えなくなることで成長を表現する方がいいのでは。

とはいえ、やはり私はこのやりたい放題感と様々な妖怪をビジュアル化して見せてくれたこの映画が好きですね。