めしいらず

ミッドナイト・ランのめしいらずのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)
3.7
子どもの頃に滅法面白かった映画を年月を経てから再び観ると案外つまらなかったりすることがよくあるけれど、このお話の面白さは今でも全く色褪せていなかった。如何にもアメリカ映画的な全方向に辻褄が合うハッピーエンドで深みこそあまりないかもしれないけれど、男たちの間に芽生えた友情を示して余りある粋な幕引きにまたしてもコロリとやられてしまった。賞金稼ぎの主人公が捕縛した逃亡犯を引き渡す為の道行きが、それぞれの理由で同犯人を彼から掠奪せんとつけ狙うギャングやFBI、別の賞金稼ぎからの逃避行へとなだれ込んでいく。お話ももちろん上出来ではあるけれど、それよりも逃亡犯の一癖二癖あるユニークな人間性の可笑しみこそが最高。似た者同士なのに反目し合ってばかりの二人が起こす化学反応や、彼らに出し抜かれてばかりののろまな追手たちの足の引っ張り合い(ご都合感もあるが)も楽しい。肩の力を抜いて観られる傑作コメディ。
再鑑賞。
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