ニクガタナ

THE 有頂天ホテルのニクガタナのレビュー・感想・評価

THE 有頂天ホテル(2005年製作の映画)
3.6
男の見栄が物語を動かし、女の赦しと優しさが解決へ導く。恥や世間体という日本らしい価値観で貫かれた見事な三谷脚本。クソッタレな一年に別れを告げて素敵な一年の門出に相応しい最高のお正月映画を劇場で観て以来で再鑑賞。改めてしっかりしたお仕事コメディ映画で大いに笑い、巧みな設定と綺麗な着地に唸る。キャラが皆きっちり作り込んであって、群像劇として夫々にちゃんと見せ場があるしキャラ同士の絡み方が絶妙。良い台詞ばかりで幸せ。女優陣が皆可愛く美しく撮れてて、こんなに戸田恵子を可愛いと思うことがあるなんてびっくり。原田美枝子も綺麗。三谷作品常連俳優も抜かりなく配し、コメディ芝居をせずに浮かずにサマになってキマッてる役所広司が魅せる男の見栄や悲哀が痛く刺さる。難といえば香取慎吾だけ少人数でのシーンばかりでスケジュールが合わなかった感ありあり。そんな客寄せアイドル使った代償のJsルールでイラストジャケット?劇中スイートルームの名前に引用されてた「グランドホテル」観てみたい。
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