Masato

12モンキーズのMasatoのレビュー・感想・評価

12モンキーズ(1995年製作の映画)
4.4
久しぶりのタイムトラベル映画

テリーギリアム監督初挑戦。独特な世界観がドツボでした。

タイムトラベルという素晴らしい要素に複雑な伏線が本当によく絡んでいて、見ていて惹きつけられる。

でもこの映画の本当の素晴らしさは、ドラッグというか、脳内が良い意味で錯乱してしまうこと。ブルースウィリスとブラッドピットがオフビートに演技をしている間がスローなテンポに感じられ、その他はテンポよく進んでいくように感じた。所々で速くなったり遅くなったりする所が、ある意味錯乱するような感じで面白い。

そして、独特なBGMと世界観が好み。ディストピアな未来世界とポストアポカリプスありがちな防護スーツが堪らん!
SFなのか?と疑問を抱くようなヘンテコBGMが逆に好きだ!

主要キャストの演技にも注目で、ブラピとウィリスの演技半端ない。監督とキャストの化学反応なのか、他の映画よりも一際キチガイ演技が映えていた。とにかく目から顔から口から素晴らしい。
それもそのはず、ブラピはゴールデングローブ賞獲りました。


メッセージはあまり受け取られなかったです。社会派ではないからね。

映画のワンシーンで「同じ映画を見るたびに違って見える。それは自分が変わってるからだ」みたいな台詞があったのですが、それはヒロインの心理をメタファーにしていて、その人(ウィリス)の言っていることを信じられるように変わった瞬間から、その人のことを違って見ているようになる。

映画そのものとして納得できるし、この映画の中でのものとしても納得できる台詞!名言!

ラストの、余韻に浸れる終わり方は最高でした。果たして未来はどうなるのか?それはあなたの想像次第…
Masato

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