チョマサ

男と女のチョマサのネタバレレビュー・内容・結末

男と女(1966年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

リマスター版を上映してたので、観てきた。だけど、息子と車で出かけてる場面は荒かったけど、リマスターとレストアは違うんだった。

『アンナとアントワーヌ』もだったけど、物語はふたりの過去をそれぞれ描いて、ふたりが結ばれる過程だけを描いている。ほかのことを描かないのは、新海誠監督が「ふたりの距離」とかそういった恋愛しか描かないのと似てると思う。

ただ映像は技巧に富んでいて、車の視点からの主観映像や、時系列ごとに画面の色をセピアや青黒い色に変えたり、カラー場面でも画調が変わってたりと、やけに凝ってる。映像にこだわるところも似てると思うんだよなぁ。

女があたらしい恋愛をしたいけど、前の旦那をわすれられないところとか、いい。
それでも列車を追いかけて駅で抱き合うところは、理由は分からないけど、気分的には盛り上がる。背景が白くなって、ふたりが浮かび上がるところはハッピーエンドっぽくていい。
海岸をゆっくりと前に進みながら映していくシーンの美しさだったり、きれいなシーンがやたら多くて、主演ふたりがクールなので、かっこいい恋愛映画だなと思った。アヌーク・エーメは『モンパルナスの灯』の姿しか知らないから、この映画だとカッコいい美人になってるのが驚きだったな。カッコつけてる感じも否めないけども。物語は『ヘッドライト』とかたぶんヌーヴェルバーグ前のフランス映画って感じだけど、映像は更新されてるように思う。
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