20世紀の英国映画トップ100 (BFI Top 100 British films) では4位にランクされており、英国時代のヒッチコック監督作品中、あらゆる意味で最も完成された作品と言われている。
満員のミュージック・ホールにやって来た外交官が偶然、発砲事件に遭遇し女性スパイの刺殺事件の犯人に仕立て上げられ、逃走するが警察、秘密組織の両方から追われることになる…。
アメリカに移ってからの傑作『北北西に進路を取れ』と同様にたまたま事件に巻き込まれ、組織から追われるスタイルは英国時代から確立していたことを再確認した。ストーリーの面白さ、その筋立ての巧みさ、登場するキャラクターの個性、会話のユニークさ、そして英国映画らしいユーモア。どれをとっても第一級の出来映え。 さすがサスペンスの神様と称えられるヒッチコックならではの見事な作品。