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お引越しのgcpのレビュー・感想・評価

お引越し(1993年製作の映画)
4.5
とんでもない映画!とんでもなくすき。ここ数年暑すぎて体力消耗しすぎるから楽しいことすらする気になれないくらいだけれど、やっぱり日本の夏がだいすきだ!只々親の離婚を受け入れるまでの話なのに夏の良さがぜんぶ完璧に詰まっている。まあ離婚といっても小学生の主人公からしたら一大事なわけで、素直に受け入れてみても正直に反抗してもとりあえずスタコラサッサ逃げだしても歌ってどうにかこころを無にしても、意味がわからなくってキャパオーバーなのである。そんな風にこころが時々壊れそうになるレンを演ずる田畑智子の存在そのものがすばらしすぎて人間国宝のようにあがめたくなってしまった。ちょっぴり乱暴にドタバタしている90年代の世界観も大好物。子供が急に本質めいたことを話したり、妙に空気読んだ発言をすると大人はまいっちゃうけど、家でも外でも追いかけ回したり文字通り血を流しながら全身全霊で生きるなずな母ちゃんもカッチョ良くて大好きだ。夏はひとを大きく変える。なんか不思議な体験をしたりして。でもこんな風にえがける映画はほかにない。
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