紅殻

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊の紅殻のレビュー・感想・評価

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)
5.0
子供の頃から繰り返し観ているけれど、その時々で感じることが異なる。

草薙素子と人形使いが対話するシーンで、多様性のために生命として死を獲得することを望む人形使いは、社会を構成する生身の人間たちよりも生命らしい。
たびたび女性形の裸体が描かれるが、強靭で重く、美しく、とんでもなくパワーのあるボディは機械であり性的にそそるわけではない。
それでもバトーが素子の肩にジャケットをかけてやるのが、バトーにとって素子が義体を乗りこなす女であることを物語っていて絶妙なバランスの見せ方だと感じる。
あのジャケットは素子の剥き出しになりそうな精神性を冷たい外気と不躾な眼差しから守ろうとしていると解釈しても良いと思う。

死ぬまでにあと何回観られるかな。

田中敦子さんの声で話していた素子が義体を替えざるを得なくなり、坂本真綾さんの声で少し話してから田中敦子ボイスに戻る時の演出がとても好き。
紅殻

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