シネフィルmonk

ドレッサーのシネフィルmonkのレビュー・感想・評価

ドレッサー(1983年製作の映画)
4.1
ロナルド・ハーウッド原作の舞台劇をピーター・イエーツが映画化、その後英国BBCで製作放送されたTV映画版の2つを続いて鑑賞しました。

ともに時代設定は1942年。第二次大戦でドイツ空軍のロンドン空爆が続く緊迫のなか、「オセロ」の公演巡業を終えて次の「リア王」の舞台に向かう年老いたシェイクスピア劇団の座長兼俳優と、長年彼に仕える付き人が繰り広げる葛藤劇を息詰まるタッチで描いた作品。

"サー"の称号を持つ老俳優はプライドは高いが気力も弱り、恍惚状態で開演時間が迫ってもオロオロしてセリフも思い出せない。座長に長年身近に接し、こき使われながらも隠れてウイスキーを飲むしたたかなゲイの付き人は叱ったりなだめたり褒めたり、あの手この手を駆使して彼に舞台で演じさせようと手を尽くす。

俳優役をアルバート・フィニー、付き人をトム・コートネイが演じ、二人芝居のような両雄の奮闘ぶりが実に見事✨✨✨。二人のかけ合いの演技は実に見応えあります。ベルリン国際映画祭銀熊賞(男優賞)、ゴールデングローブ賞主演男優賞を分け合ってます。今回はVHSビデオをレンタルして鑑賞です。
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