ひさかた

ゴッドファーザーのひさかたのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
4.7
午前10時の映画祭12はゴッドファーザーシリーズ3部作から!
ゴッドファーザーから始まる映画祭、景気がいい!
劇場では初見、通しで観るのは2回目です。

ため息の出るくらい美しい映画。
荒々しいマフィアという世界を、こうも美しく穏やかに描く作品ってあるんですね。
最初に見た時はまだ映画の知識を全く知らなかった時だったので、この作品の魅力は理解しきれず。
改めて見ると、映画としての完成度の高さに惚れ惚れとします…。

ヴィトー・コルレオーネの人望に厚いが時に残忍さも持ち合わせている偉大なドンという設定の説得力がちょっと尋常じゃないです。
序盤の結婚式の時でもう伝わってくるんですよね。この人は頼れる偉大な人だけど、1度関わったら終わりだ、と。彼を「ゴッドファーザー」と呼んだ瞬間に、友人として最善を尽くさなければならなくなるという静寂の中の制約。ナイフぺろぺろするより、こっちの方がより不気味で恐ろしい。

そして、アル・パチーノ演じるマイケルの魅力も素晴らしい!序盤は家業であるマフィアに距離を置くおとなしい好青年だったのに、ヴィトーの襲撃から次第に人が変わっていく。マフィアという世界の異様さと一度入ったら抜け出せない、まさに麻薬のような中毒性。
ラストの扉を閉めるシーンは、劇場で見ると鳥肌モノですね。

惚れ惚れとする素晴らしい映画です。
これからあと2週もシリーズを見れる幸せ、しっかり噛み締めさせていただきます!
ひさかた

ひさかた