恐らく僕にこれを観る資格はない。しかし今、未来が一番暗い時代なのではないか、なんて思い観てみた。
「夢」という日常ですぐに忘れるものをキーとした一期一会すらも描かれている。それに対し、犯罪の瞬間が映されていない。ラストカットは「嘘だろ」と言わせる隙もない程にシュール。しかしその中には松山ケンイチが居たりする。
ただ、全体的にこれが続くと思うと気怠い。初長編の監督が撮るならば絶対に批判される程に荒削りで、三木聡的適当さがある。しかし、空気読まずな編集も黒沢清レベルとなると何か意味を持ってしまう。そんな訳ないのに。
しかし黒沢清が照らす未来のようなものはちゃんとしたシークエンス達で形成されている。空間・透明・安価なビデオを駆使したショットは安っぽいが前提なのに黒沢清の映像となると何かプロフェッショナルを感じる。そんな訳ないのに。...あれ同じこと言ってないか...
