フライ

モンスター・パニックのフライのレビュー・感想・評価

モンスター・パニック(1980年製作の映画)
3.2
エログロモンスターパニック映画
正直見るに耐えないと言っても過言ではない酷い内容の作品だが、後半のエログロ展開は1970~80年代ならではの色々な意味での面白さとエグさが。

町では缶ずめ工場建設を推進する主流派と、居留地に住む反対派との間でいざこざが起きていた。そんな中、漁に出ていた漁船が爆発したり、飼い犬が惨殺されるなど不審な出来事が頻発。お互い疑心暗鬼に囚われ争う中、得体の知れない半魚人が出現し襲われる。その半魚人には隠された闇と、凄まじい進化により人類を脅かす存在である事に気づく。そんな事を全く知らない町では、パレードが催され人々は浮かれていたのだが…

昔見た時はエロ概念が無いくらい幼かっただけに、記憶にあったのは、恐怖は勿論、気持ち悪い半魚人と恐ろしいラストシーン。改めて本作を観て、それなりのストーリーはあるものの、倫理感の欠けらも無い、えげつない内容にある意味見応えも。
当時は環境汚染などに過敏になり始めた時期なだけに、それなりのメッセージ?も込められていたのかも知れないが、今見ると明らかにB級映画を感じる、あからさますぎるご都合主義で見せる匂わせ方や驚かせ方にドン引き。ストーリー展開やモンスターの酷さで、思わず苦笑いしたくなる様な作品なのだが、後半のエログロが正にR15指定されるだけの艶めかしい内容と、今この発想で製作するのは中々難しいだろうなと思わせるだけのえげつなさで、興味深く鑑賞出来た。

この映画を子供の頃何回か見た事が有り、作品名を覚えておらず、ずっとモヤモヤしていただけに、たまたま見た本作に懐かしも。
当時ポルノ映画以外R指定が無かった時、地上波で21時から普通に放送されていた本作。今R15指定になっている事に納得と、複雑な心境も。

エログロB級映画好きらなオススメ!
内容酷いとは言え、真面目な社会派とも思える奇天烈な発想と、社会縮図も盛り込んでいるのでそれなりの面白さも。ただ、女性が気持ち悪い怪物に強姦されたり、グロいシーンも多々有るので、視聴するなら覚悟と注意も必要!
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