たつなみ

ジーパーズ・クリーパーズのたつなみのレビュー・感想・評価

ジーパーズ・クリーパーズ(2001年製作の映画)
3.5
これはなかなかの良作ホラー。
グタグタな前半部分がしんどいが、クリーチャーの存在が明らかになると盛り上がってくる。

要は『悪魔のいけにえ』(最近だと『ゲット・アウト』もそう)なんかと同じ『アメリカ南部は怖いところだよ』系ホラー。
この作品が南部の閉鎖的で歪な世界そのもののメタファーになっている。
ホントこれ系の作品を観てると間違ってもこんな所に絶対行きたくないと感じる。
人種差別はあるし、狂信的なキリスト教徒だらけだし、すぐに銃ぶっ放すし。

お約束の様にケータイは使えないし、警察は安定の頼りなさを発揮。
そして主人公姉弟の奇行にはイライラされっぱなし…。
でも冒頭の『激突!』オマージュ(というかパクリ)とかクリーチャーの造形はなかなか良く出来てる。
でっかいオノを振り回してる所はザクのヒートホークみたいでなんかカッコよかった。
終わり方も不気味で結構いい感じ。

お姉ちゃんの名前が『トリッシュ』だったり、死体がジッパーみたいに縫われてたりする(あれってなんでだろ?)ので、ひょっとして『ジョジョ第5部』に影響を与えてるのかなぁ…と思って調べてみたらマンガの発表年の方が先だった。
荒木飛呂彦ってかなりのホラー映画好きだから参考にしてるのかと思った。