やはり、最高峰のミュージカル映画のひとつだと思います。
この映画の中で、最も印象深いのは、表情です。
ミュージカルなので当然のことではあるのですが、その表情が本当に素晴らしい。
ただ大袈裟に表現している訳ではありません。
喜びとか、悲しみとか、よく伝わってきます。
そして、映画史に残る名シーンであると言われる、雨の中のタップダンスのシーン。
もう本当に素晴らしいですね。
感動しました。
観ていて笑いながら涙が出るくらいに。
ネガティブに見えるもの、感じることでも、ポジティブに変えられる。
そんな風に思わせてくれます。
雨の中でも、体をいっぱいに動かしてダンスする。
傘だって、雨を凌ぐための道具ではなくて、自分のダンスの一部になる。
目一杯のダンスが、心を掴んで離さないのですね。
ところで、コズモを演じたドナルド・オコナーさんにも関心しました。
表舞台に出ないでドンを支える役どころでしたが、たとえば、ダンスや歌のシーンでもその“裏方”の役割はちゃんと分かります。
だけど、心に残るんです。
なぜでしょう。
本当に凄いと思います。
これだけの元気と感動を長く多くの人に与えてきた映画。
あらためて、紛れも無い名作だと思います。