RAY

雨に唄えばのRAYのレビュー・感想・評価

雨に唄えば(1952年製作の映画)
4.4
やはり、最高峰のミュージカル映画のひとつだと思います。


この映画の中で、最も印象深いのは、表情です。

ミュージカルなので当然のことではあるのですが、その表情が本当に素晴らしい。

ただ大袈裟に表現している訳ではありません。
喜びとか、悲しみとか、よく伝わってきます。

そして、映画史に残る名シーンであると言われる、雨の中のタップダンスのシーン。

もう本当に素晴らしいですね。
感動しました。

観ていて笑いながら涙が出るくらいに。

ネガティブに見えるもの、感じることでも、ポジティブに変えられる。

そんな風に思わせてくれます。

雨の中でも、体をいっぱいに動かしてダンスする。
傘だって、雨を凌ぐための道具ではなくて、自分のダンスの一部になる。

目一杯のダンスが、心を掴んで離さないのですね。


ところで、コズモを演じたドナルド・オコナーさんにも関心しました。
表舞台に出ないでドンを支える役どころでしたが、たとえば、ダンスや歌のシーンでもその“裏方”の役割はちゃんと分かります。
だけど、心に残るんです。

なぜでしょう。
本当に凄いと思います。


これだけの元気と感動を長く多くの人に与えてきた映画。

あらためて、紛れも無い名作だと思います。
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