このレビューはネタバレを含みます
故トニー・スコット監督&デンゼル・ワシントン主演の実力派コンビによるサスペンス映画。この二人が組むと、なかなか面白い作品が出来上がりますねえ。
海兵隊の家族が乗ったフェリーが突如として爆発する大事件が発生。
放火や火事などの事件を扱う専門捜査官のデンゼル・ワシントンが調べると、どうやら事故ではなく、爆弾を使ったテロだと判明します。
その手腕と土地勘を買われたデンゼル・ワシントンは、新設された特殊捜査部門に協力を要請されます。
四日前の映像を復元するマシンを駆使して犯人を特定しようとしますが、どうにも謎が多いマシンに不信感を露わにするデンゼル・ワシントン。
やがて驚愕の事実が発覚し、事態は思いもよらぬ展開を見せます・・・・・
というか、いきなりSFになってしまうんですな!
四日前を映し出すマシンは、実は四日前の実際の映像を過去にさかのぼって見ることの出来る一種のタイムマシンだったのでした!
しかも、映像だけれど過去につながっているので、色々と干渉も可能だったしますよ。
なので、最初は警告のためのメモ用紙を過去に送る程度だったのですが、ついには事件を未然に防ぐため、デンゼル・ワシントン自身が過去へ旅立っちゃうんですね。
過去って言ってもわずか四日前だけど。
それに、フェリーの爆破を防ぎたいというより、どちらかというと巻き添えで殺されたポーラ・パットンの事を映像で見ていたら好きになっちゃったので助けたいと思ったんですね。恋心ってすごいんですな!
どうやら、デンゼル・ワシントンは、何度かループしている設定みたいなんですね。
この映画で描かれる姿は、一度過去に戻って失敗して、その過去に存在した「四日前のデンゼル・ワシントン」みたいです。
ややこしいけど。
デンゼル・ワシントンの携帯が鳴ったと思ったら、遺体袋の中からも着信音が鳴ったしね。
そんなこともあったりで、劇中のデンゼル・ワシントンは何度がデジャヴ(既視感)を感じるって寸法です。
既視感って、脳が疲れていたりすると感じたりするって聞いたことがありますが、たまに感じたりしますね。
もしかしたら、タイムループしているのかな・・・(苦笑)
この手のタイムパラドックスものとしては、パラレルワールド説に則った設定なので、比較的違和感が少ないです。
ループしたとしても、それでパラレルワールド(並行世界)が一つ増えるだけで、未来はどんどん枝分かれしていく・・・と、劇中でも説明されます。
基本的に、ただのサスペンスとして観ても面白いし、娯楽作をつくるとトニー・スコットは本当に「まとめ方」が巧かったんだなあ、と思います。キレイに収めますよね。オチも含めて。
衝撃的なのは、話の内容ではなくて、かつてのイケメン俳優であるヴァル・キルマーの変貌ぶり!
激太りしていますよ。顔なんて輪郭がプクプクです!
うーん・・・一体、何があったのか。それが気になってしょうがないほどの変わり様にビックリです。
セル・ブルーレイにて