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逆襲 天の橋立のうにたべたいのレビュー・感想・評価

逆襲 天の橋立(1961年製作の映画)
3.3
『怪獣蛇九魔の猛襲』の続編。
前作同様、岩見重太郎の伝説が下敷きとなっています。
前作で命を落とした父の仇討ちのため、憎き広瀬軍蔵を探し丹後までやってきた岩見重太郎の物語です。

丹後に訪れた重太郎は、丹後宮津の城主に直接お願いに上がった家老・三左衛門と娘のぬいが、理不尽に打ち据えられようとしているところに出くわします。
二人を救った重太郎だが、怪力自慢の家臣・後藤又兵衛が現れ、誤解から大喧嘩となります。
勝負は引き分けとなり、二人は仲良しになりますが、三左衛門の話から、重太郎は城主の元にいる家臣・広田伝蔵が、広瀬軍蔵であることを突き止めます。
仇討ちのため、重太郎と又兵衛は軍蔵の元へ向かう、という展開です。

怪獣というよりも怪人だった蛇九魔操る怪狒々討伐が見どころだった前作と異なり、本作はきぐるみ要素のない時代劇です。
個人的に、怪獣も出てこないモノクロの時代映画など趣味では無く、前作の流れで見てみたのですが、これが結構面白かったです。
善悪がはっきりしていてわかりやすいし、女性はキレイ、史実が元になっているというのも良かったです。
調べてみると、岩見重太郎が仇討ちをした場所として天橋立に記念碑が残っているようですね。
これを機会に行ってみたい思いましたが、記念碑では広瀬軍蔵以外の人物も討たれている様子です。
岩見重太郎の物語はいくつか小説でも出ているので、読んでみようかと思いました。

『怪獣蛇九魔の猛襲』に続くストーリーですが、きぐるみヒヒや妖術使いの蛇九魔と戦う前作とは雰囲気が異なっています。
また、最初に前作のあらすじの説明があるため、本作からでも問題なく楽しめます。
ただ、特撮要素やミステリ要素がなくなってシンプルな時代劇になり、これはこれで良かったのですが、前作との変わりようには驚きました。