うにたべたい

太陽戦隊サンバルカンのうにたべたいのレビュー・感想・評価

太陽戦隊サンバルカン(1981年製作の映画)
3.3
スーパー戦隊シリーズ5作目。太陽戦隊サンバルカンの劇場版作品。
サンバルカンはSF色の強かった前作デンジマンと違い、北極から目覚めた悪の帝国・ブラックマグマの侵攻を止めるために集められた地球平和部隊3名が主役というシンプルなストーリーです。

部隊の中から選別されたメンバーにより結成されたサンバルカンが、ブラックマグマと戦う内容となっています。
シリーズ唯一、登場時から最後まで3人という少人数の戦隊で、3人全員が男性で構成されているというのが特徴で、主役を少なくすることで各キャラを印象強くさせようという意図があったそうですが、成功していたかというと微妙なところで、次作以降、3人固定の戦隊はなくなりました。
個人的にも戦隊ヒーローは大勢がやいやいいいながら絡む日常パートも好みなので、3人は少し寂しさを感じましたね。
とはいえ、サンバルカンはサブキャラも豊富なので、そこでカバーできていたところもあったかなと思います。
また、中盤で本作のレッド、バルイーグルの交代劇があります。
テコ入れによる交代のようなのですが、チームの顔であるイーグルの交代ということもあって戸惑います。
まだ戦隊ヒーローも特撮ドラマの初期なので、いろんな実験段階だったということなのだろうなと思いました。

ストーリーはオリジナル。尺は本放送と同じくらいの30分弱となってます。
ブラックマグマの機械生命体・ハナビモンガーと共に地球平和守備隊の基地を狙ったアマゾンキラーだが、サンバルカンロボの前に敗退して基地に逃げ帰ってしまう。
その報告を聞いたヘドリアン女王は、ハナビモンガーに東京中に爆弾を仕掛けて火の海にする「東京花火ショー作戦」を提案する。
だが、またサンバルカンが現れて邪魔をすることを懸念したブラックマグマは、同時期に子供を誘拐してサンバルカンを分断する作戦に出るというストーリーです。

劇場版なだけあって演出が派手ですね。
パトカーがひっくり返って爆破炎上し、爆破の中を逃げ回り、とにかく爆破シーンが印象強いです。
また、イーグル交代劇の直後に撮影されたようで、新イーグルの見せ場が多くなっています。
特にヘリのスタントは見せ場で、新イーグルの熱いアクションがしっかり描かれていました。
ちなみにアマゾンキラーも新イーグルと同タイミングの新キャラです。
そのためなのか、マシンマンの銃を奪い取って自らイーグルに機関銃をぶっ放すシーンがあり、つい劇場版でテンションが上っちゃったのだろうかと思いました。

ラストはいつも通りの流れですが、この流れも前作のデンジマンからだったことを考えると、サンバルカンはまだ戦隊モノとしては初期という感じがしますね。
時系列的には中間折返しあたりに位置するストーリーですが、サンバルカンを見たことなくてもなんとなく楽しめると思います。