うにたべたい

大戦隊ゴーグルV(ファイブ) 合成怪獣モグラモズー登場のうにたべたいのレビュー・感想・評価

3.3
立ちあがれ!平和の使者たちよ!!
スーパー戦隊シリーズ6作目となる作品、大戦隊ゴーグルV!!!劇場版。

戦隊シリーズもフォーマットが固まってきたデンジマンから数えても3作めで、ゴーグルVくらいになるとだいぶ熟れた感じがありますね。
ゴーグルVはコンピュータ操作に長けた少年少女たち、コンピューターボーイズ&ガールズ、通称コンボイによって選び出された5人の戦士です。
デンジマン同様、民間人から選び出された戦士たちですが、元の生活と折り合いをつける描写は特に無く、そのまま正義のために戦う戦士にシフトします。
名のりや変身、戦隊ロボ登場、合体などのいわゆるバンクが、現在までの戦隊シリーズの中でも特に長く、そのためシナリオが短く展開がスピーディーです。
テレビシリーズも、5人のキャラクター描写シーンが少なく、ぶっちゃけたところ個人的には凡作だと思います。

ただし、ゴーグルVには最大の特徴があります。
それはゴーグルピンクこと桃園ミキの存在ですね。

彼女は戦隊ヒロインというジャンルの草分け的存在で、当時は華奢で可憐な彼女が目当ての大きなお友だちが挙って子供向け特撮に釘付けになりました。
それまでは女性戦士として巨大な敵をなぎ倒してきたピンクですが、ゴーグルピンクは、特に序盤はピンチに陥りがちです。
作品自体のおもしろさは評価に困りますが、ゴーグルVはピンクの存在が大きく、つい目で追ってしまう作品だと思います。

長さは本放送と同じ30分弱、しかも本放送同様になぜかOP、ED付きなので、劇場版らしさはあまり感じなかったです。
ブローアップではなくオリジナルですが、敵も特別なところは特になく、本放送の1エピソードと見て相違ないと思います。
ゴーグルVは序盤、敵幹部が首領の総統タブーを除き4人いるのですが、その中の1人、ザゾリア博士がデスダークを裏切ってゴーグルVに助けを求めるというエピソード。
ちなみにザゾリア博士は作中で「失敗ばかりするから殺されてしまう」と嘆くのですが、本放送では後に本当に失敗し過ぎで消されてしまうので、それを知っているとセリフが切なく聞こえますね。

ストーリーは平凡ですが、バトルは多彩で見どころあります。
ブラックの影に溶け込むブラックシャドウ、イエローの穴掘り、ピンクのピンクハート催眠でメロメロになるマダラマンなど、特徴的な技がたくさん出るのは楽しいですね。
そしてレッドとデスギラー将軍の剣での一騎打ちシーンもかっこいいです。
そのため、なんだかんだ楽しめた劇場版でした。
ただ、桃園ミキの登場シーンは少ないので、そこだけは残念ですね。