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必殺4 恨みはらしますのガブポッシブルのレビュー・感想・評価

必殺4 恨みはらします(1987年製作の映画)
3.0
深作欣二監督だけあって他の映画版必殺とは一味も二味も違ったワイルド感と迫力が満ち満ちている。とくにゴーストタウン化した長屋でのわらべや文七と九蔵の死闘は本作最大の見せ場であろう。

だが内容を詰め込み過ぎており、特に奥田右京亮、わらべや文七親子、2つの大きなドラマが分断していて、まとまりに欠ける印象は残る。わらべや文七親子のエピソードはいい話だけどなくても良かったんじゃないかな?
また役者たちのスケジュールの都合で、中村主水、鍛冶屋の政、お玉、西順之助、飾り職人の秀らレギュラー仕事人同士のドラマが少ないのは物足りない。仕事人対奥田右京亮のバトルが短かめなのも残念だ。

だがこの映画になにを求めるかで評価は変わってくる。
俺はもっと映画版ならではのレギュラー仕事人たちのやりとりを見たかったので評価は普通。
でも深作の重厚な演出やJACのダイナミックな殺陣、千葉真一、真田広之、倍賞美津子などお目当ての役者の演技を見たい方々は高評価ではないだろうか?
なお一般の映画イベントで上映される映画版必殺作品は必ず本作であるし、日本映画シナリオ集に脚本まで収録されている。本作は世間から映画版必殺シリーズの中で最も高く評価されている作品と言えるだろう。


映画版必殺シリーズは人気タレントをゲストに使う傾向があり、本作も 深作組常連の千葉真一、真田広之らJAC軍団、成田三樹夫(故人)、室田日出男(故人)、岸田今日子(故人)、藤岡重慶(故人)などに加え、倍賞美津子、相楽ハル子(引退)、 蟹江敬三(故人)、堤大二郎、そしてAV女優の小林ひとみ(引退)が時代を感じさせる。
なお当時全く無名の笹野高史(長屋の住人役)を探すのも一興。少しだけセリフがあるのですぐわかる。