Narmy

つぐないのNarmyのレビュー・感想・評価

つぐない(2007年製作の映画)
4.0
1935年のイングランド、タイプライターの音が響くオープニング、この時点でめちゃくちゃ好みな予感がする♪

主人公は緑に囲まれたお屋敷に住む13歳のブライオニー。
小説家を夢み、その頃初の戯曲を書き上げる。
ある日、窓の外に姉セシーリアと使用人の息子ロビーを見つける。
見てはいけないものをみてしまったような、子どもなりに何かを感じ取るブライオニー。
その事が引っかかり、少し怒りもあるのか、ある重大な嘘をつく。
そのことにより、ブライオニー、セシーリア、ロビーの運命が苦しいほどに変わっていく、、

全体としては音楽とタイプライターの音に映像が上手く合わさり、リズムを揃えることで一つの劇を観ているような印象。
回想シーンにうつる時も一呼吸おく感じだし、登場人物の動きも小道具なども、スポットライトが当たっているかのような演出。
先に結果をみせ、その後その過程を見せるという方法を何度もとっていて、その事が事の大きさをものがたり、真実が何かを深く印象づける。

場面は二部構成のように、後半は戦争時の様子がえがかれる。
戦争でさえどこか美しく、儚く、ダンケルクではまるで舞台を巡るように映し出される映像に息を呑む。
少し違った目線からえがく戦争なんだけど、より凄惨さが際立っていて心が痛む。

何処をとっても美しく好きなとこだらけなのに、観終わるとかなり憂鬱⤵︎⤵︎⤵︎
ストーリーの核の部分が納得いかないからかな。
この嘘はかなり恐ろしいこと、そしてその後の態度もかなり恐ろしいことだとおもうんだけど、、しかもタイトルこれなのに、、どうなんだろ、、

2人と同じように物語が再開することを願いながらみていた身としては、見せかけの物語が再開したような、最後まで一人よがりの戯曲を見せられているような気がしてしょうがない。
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