反体制精神を滾らせている暴走族のリーダー(ピーター・フォンダ)が、警官の銃撃により命を落とした親友を弔おうとする。反社会的グループの人間模様を描いている、バイク・アクション映画。
端的に言うと、「反抗心が止まらない」状態に陥っている暴走族のドタバタ劇場。または、アメリカン・ニューシネマのプロトタイプ版。サイケ柄のヒッピー族が出現する直前に製作された作品であり、当時のカウンター・カルチャーが織り込まれている。
ファズギターのサウンドをバックにしながら、暴走族のメンバーが胸糞悪い行為を繰り返していく。「仲間を弔いたい」という思いが、捻くれた人間性の中で渦巻いているような感覚。女優のヌードは登場しないが、レイプ表現あり。
本物のギャング集団"ヘルズ・エンジェルス"をエキストラに起用しているため、絵面が愉快なことになっている。とりわけ、教会の前がバイクだらけになるシーンからの、弔いの行列(ゲリラ撮影か?)が圧巻。"バイカー映画"というジャンルの確立を評価すべし。