くるみ

ヒックとドラゴンのくるみのレビュー・感想・評価

ヒックとドラゴン(2010年製作の映画)
5.0
ベストムービーはまだ登録していないけれど、選ぶとするなら絶対に入る作品。
大好きで大好きで、もう何度観たかわからない。
今回、長い時を経て完結するということで、映画館へ観に行く前におさらいがてら再観賞。

バイキングとドラゴンが争いを繰り広げる島で、皆と違う貧弱な体型や風変わりな性格のせいで厄介者扱いされている少年・ヒック。
皆に認められたい一心で伝説のドラゴンを捕らえるが、自分のせいで傷つけてしまったことに心を痛めたヒックは「飛べないドラゴンは死んだも同然」という言葉を聞き、ドラゴンに翼を与えることを決意する。
トゥースと名付けたドラゴンと友情を深める中で、その生態や性格が自分たちが思っていたものとは全く異なり、優しくて穏やかなものだと知ったヒックは人間とドラゴンが共存できる世界を作るため、人々の意識を変えようと奮闘するが…というような内容。

一番心に残っているのは「何百人も殺されているんだぞ」とドラゴンへの憎しみを露わにする父親にヒックが「こっちだって何千頭も殺したろ!」と言い返すシーン。
身内への被害は目につきやすく痛みも感じやすいものだが、相手にも理由があって大切な存在がいて同じように傷ついていることに思いを馳せることができる人はどれだけいるだろうか。
憎しみ合うことを終わらせ、手を取り合う勇気を持つことが平和への第一歩なのだとヒックの強さと優しさに教えられた。

ちなみに本作は映像美もさることながら、音楽が素晴らしい。
サントラを聴くと多くのバラエティ番組などで多用されている曲がいくつも入っている。
これからも何度も繰り返し観るに違いない、私の大好きな大切な作品。
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