まほろ駅前で便利屋を営む多田。
ある日彼のもとに転がり込んできた同級生の行天と便利屋を通して繋がってゆく物語。
最初から最後までゆったりストーリーが進みながらも、しっかりメッセージが伝わってくる。
人にはそれぞれ言えない事情や辛い過去、悩んでいることがある。
決して楽しいことばかりではないし、それでも生きていかなければならない。
でも自分の弱い部分を人に見せられたとき初めて、救われるというか、人として成長できる気がする。
自分一人で解決できることもあるけど、人間は案外弱い。
人は人で支えられなければ、むしろそれでしか解決できないことが圧倒的に多いと思う。
家族に限らず、友達や恋人今回のような相棒とか。知らない人から救われることだってあるのかもしれない。
そしてフランダースの犬のラストのシーンはハッピーエンドなのかバッドエンドなのかを言い合いするくだりが印象的だった。
行天演じる松田龍平は、ネロの死はハッピーエンドだと言っていたが、その通りで考え方ひとつで物事は変えられる。
自分がいま小さなことを幸せだと思えるか。
いかに自分に正直になれるか、人に弱みを見せられるかが大切だと思う。
便利屋として人を救っている二人は、なんか微笑ましい(笑)本人たちは救う気なんてさらさらないんだろうけど。
全体的に、暗く重くならなかったのも良かったし、少し笑える部分もあったりして、リアルな日常を描いていると感じた。
くるりの主題歌好きだな。