あちゃみ

レッド・ドラゴンのあちゃみのネタバレレビュー・内容・結末

レッド・ドラゴン(2002年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

久々に見返したくなって鑑賞。
やっぱり面白いなぁ。
ずっとハラハラ。

羊たちの沈黙とかと違うのは、犯人の掘り下げが深くて常人とは一線置いた頭がイカれた異常者ではなく、幼少期のトラウマから歪んでしまったごく普通の男性で、一歩違えば幸せになれたかもというところが悲しい。
外見をコンプレックスに思うダラハイドが盲目の女性に惹かれるのも納得だけどそればまさかラストシーンでのどんでん返しにつながるとは、、普通死んだと思うじゃん!
そしてやっぱり怖すぎるレクター博士。電話かけれんのすごすぎ、、、


あらすじ
1980年、アメリカ・メリーランド州ボルティモア。クラシック・コンサートの観客の中に、精神科医のハンニバル・レクターがいた。
レクターはオーケストラの演奏で、スキンヘッドの男性が奏でるフルートが不協和音になっているのを鋭く感じ取り、眉をひそめる。その後、そのオーケストラの団員は行方不明になる。コンサートツアーが終わり、交響楽団理事会のメンバーがレクター家に招待される。レクターは毎年彼らを招待し、家のホストである自分が腕を振るった料理を提供しているのだった。彼らを帰した深夜、レクター宅にFBI捜査官の若い男性ウィル・グレアムがやってくる。
グレアムは犯罪精神医学の見地からレクターに協力を乞い、連続殺人事件の犯人像を分析していたのだった。犯人像として、彼らは「解剖学の知識がある落ちこぼれ医者かあるいは医学生」という結論を下していた。遺体の一部がいつもなくなっているのは、「犯罪の記念に保存しているのだろう」とみなしていたがグレアムは義理の父が鶏を捌く時に「背中の両側が一番おいしい」と言っていたのを聞いて、全く異なる分析をしていたのではないかと考えた。保存のためではなく「食べるため」に犯人が遺体の一部を切り取っていた…そう推論したグレアム捜査官は、その意見を述べるために深夜にレクター宅へやってきたのだった。グレアムの意見を聞いたレクターは、なるほどと納得。しかしグレアムは「非常に優秀なレクターが、なぜこの可能性を見落としたのか(指摘しなかったのか)」と質問する。レクターがグレアムのコートを取りに行っている間に料理の本を手に取ると「リ・ド・ヴォー(仔牛の胸線の料理)」のレシピに丸がつけられているのを見て、犯人がレクター博士だと確信。銃を取り出そうとした時、レクター博士が突進してグレアムの左胸の刺す。倒れかけながらも、グレアムはレクター家にあった矢を左脇腹に2本刺し返し襲ってくるレクターに銃で撃ち、両者共に重傷を負う。
新聞スクラップでレクターが逮捕されたことが分かる。殺人だけでなく、被害者を食し、さらに訪れた客にも振る舞っていたレクター。一方重症のグレアムはしばらく意識不明の状態が続くが何とか命を取り留め、日常生活も支障がないほどに復帰するが事件でストレスを受けてFBIの退職を決める。レクターは終身刑を宣告され、ボルティモアの精神病院に収監される。
…数年後。アメリカ・フロリダ州マラソン。
海辺の一軒家に引っ越して、グレアムは妻・モリーと幼い息子・ジョシュとの3人暮らしをしていた。ある日グレアムの家を、FBI時代の男性上司ジャック・クロフォードが訪ねる。
クロフォードの用件は、アラバマ州バーミンガムとジョージア州アトランタで起きた、連続一家惨殺事件について捜査協力を乞うためだった。この事件の犯人は〝噛みつき魔〟と呼ばれており、被害者の遺体に歯並びの悪い歯形が残っていた。グレアムはほかに優秀な捜査官がいると指摘するがクロフォードはグレアムの柔軟な想像力を必要と言い引き下がらない。妻・モリーは数年前の事件で夫が生死の境をさまよったことで、できれば行ってほしくないと思っている。「数日か、長くても1週間で戻る」と約束し、グレアムは翌日、出発する。
連続一家惨殺事件の内容は、ジョージア州のアトランタを例に挙げて説明すると、犯人はまず被害者のリーズ家の飼い犬を殺し(バーミングハムのジャコビ家は猫)、夜に鍵を壊して入る。錠前開きが苦手なようで、こじ開けるかガラスカッターを使用。暗闇の中で夫・チャールズの喉を裂き、目覚めた妻・ヴァレリーの腹を死なない程度に撃った犯人は、夫が死ぬ様子を妻に見せる。その後、子ども部屋に移動してサイレンサーを使用した銃で殺害し、目に鏡を入れた遺体を両親の寝室に移動させて、子どもに見せるように配置してから妻を弄んだ。バーミングハムのジャコビ家でも同様の手口で、鏡を割って眼孔の中へ死後入れているのが特徴。
犯人はゴム手袋を使用していて指紋は検出されず、靴のサイズは11。唾液と精液の判定で、犯人の血液型は分泌型のABプラスだと判明。
リーズ家の殺人事件は2月25日の満月の夜で、ジャコビ家の凶行は3月28日の満月1日前でした。ここから、次の犯行は「次の満月の頃」と想像された。その時期まで3週間を切っていた。リーズ家の現場を見せてもらったグレアムは、家にある全ての鏡が壊されていることに気づく。子どもたちを殺して両親の寝室に移動させた理由を「観客に見立てた(行為を見ておいてほしい)」と推理したグレアムは、検視結果で妻の内股からタルカム・パウダーが検出されたのを発見。被害者宅にタルカム・パウダーは置かれていなかった為ゴム手袋を外して素手で触った証拠だった。妻を弄んだ時にゴム手袋を外していたならば、素手のまま妻の目に触れた可能性があると踏んだグレアムは、すぐにクロフォードに電話をし、鑑識で今一度、妻の眼球、角膜の指紋採取を頼む。グレアムの想像どおり、そこから親指の指紋の一部が発見される。歯型以外に指紋の証拠が手に入るが捜査はそこで行き詰まってしまった。一番知りたい「 犯人は犠牲者をどういう基準で選ぶのかが分からないままなのだ。犠牲になった2つの家族には共通項がない。ここまでが限界だと言うグレアムに、クロフォードは指紋を見つけたことを褒めて「限界と言いながらギャレット・ホッブスを逮捕したじゃないか」と宣う。そんな彼の意図を理解したグレアムだが生憎レクターと会いたくない。レクターはクロフォードには面会拒否をするとのこと。手詰まりだと思ったグレアムは、やむなくレクター博士に会いにいくことに。
ボルティモア州立病院、精神科。
地下にある独居房の一番奥に、パイプ椅子が置かれていた。グレアムがゆっくり進むと、レクターはこちらを頭にしてベッドに寝そべったままでした。「法廷でかいだ安ローションだ」と言う。グレアムはダイレクトに「犯人は犠牲者をどう選ぶのか」と質問するがレクターはちゃんと答えず何のためにそれを言わねばならないと返す。「それを解けば犯人より頭がいいことを証明する喜びを得られる」とグレアムが言うが「私より頭がいいと言いたいのかね?」と切り返され、困る。空振りで帰るしかないかと思いかけた時、レクターは「資料を寄越せ、1時間ひとりにしてくれ」と言う。資料に目を通したレクターによると犯人は自分の顔を醜いと思っている。鏡を割っているのは自分の顔を見たくないからで、整形した可能性もある。また自分を強く見せるために入れ墨を身体に入れているだろうと付け加える。続けてレクターは「月にこだわる巡礼者(ピルグレム)なら、外で月を見たいと思うはず」と、犠牲者の家族の庭が広いことを共通項として挙げた。しかし広い庭だけでは犠牲者を絞るには漠然としすぎている。レクターは被害者の私物の中に家族ビデオがあることに固執し、それを見せろと言うが、グレアムは拒否。それがヒントだとレクターは言う。現場に戻りリーズ家の家族ビデオを見たグレアムは、ビリーとショーンという息子、スージーという娘に囲まれた幸福そうな5人家族と、ダッチェスという飼い犬の生活ぶりに、つい頬をゆるめる。アラバマ州バーミングハムに移動したグレアムは、ジャコビ家の事件現場も視察。この現場は1階の鍵が難しい種類のものらしく、階段をあがって入れる2階部分の鍵を壊して侵入していた。レクターがくれたヒント、庭が広い(犯人が犯行時、全裸で外に出て月の光を浴びようと思った時にプライバシーが尊重されるだけの広さがあり、目撃者が発生しない)というとおり、ジャコビ家は周囲に家がない森に囲まれた場所だった。近くの樹木を見て回ると、人為的に切断された木の枝が見つかり、その樹木にのぼって犯人がジャコビ家を見張っていたと思われる。木登りして家を見ていたグレアムは、樹木の幹に漢字表記の「中」と赤い字で書かれているのを見つける。レクターに会いに行ったグレアムは、その文字が「中国の文字、麻雀のパイでは、意味が〝レッド・ドラゴン〟」と教わる。
その後、黒人看守・バーニーに電話を受け取ったレクターは、かかってきた電話を切り、そしてフックボタンを巧みに操作して電話をかけ(受け取った電話機にはボタンがなく、本来はかけることができない)、シカゴ大学に電話してバイト生に荷物を送るのだがと言い、グレアムがフロリダ州のマラソンに住んでいることを突き止める。グレアムは図書館に行き、レクターが口ずさんだ詩を朗読する。司書はウィリアム・ブレイクのものだと言い、詩集と画集を出す。画集には『レッド・ドラゴン』という絵があり、それは大きな角を持つ悪魔と、右下に女性の女神が描かれた絵でした(これをモチーフとしたデザインが、犯人の背中に入れ墨で入っている)。
ジャコビ家の家族ビデオを見たいとグレアムは取り寄せ依頼をする。
そんな折、ワシントンD.C.にあるFBI本部に急な情報が寄せられます。レクターの独居房に〝噛みつき魔〟からのファンレターがあるのを、掃除した看守が発見したのだ。グレアムのことについても、手紙では触れているとのこと。レクターは掃除の間、別室で監禁されておりレクターに気取られぬよう「病棟が停電し、修理工が駆け付けた」という芝居をして1時間かせぐ。その間に証拠のファンレターを回収し、できるかぎりの手がかりを拾ってまた戻すという手順を踏む。ファンレターはトイレットペーパーに書かれており噛みつき魔はレクター博士を尊敬していると書いていた。できれば文通をしたいとのこお紙に残された歯型は一致し、髪の毛も採取できる。しかし1箇所だけ、レクターによって処分されたと思われる部分があった。レクターがこれに対して返事のリアクションを取ったのではとグレアムは思い、破れた部分のインク検出で、タトラー紙と書いているのではないかという綴りが発見できる。
1時間がたち、FBIは急いでファンレターを戻し、レクターを独居房へ帰す。タトラー紙の夕刊の刷り前版を取り寄せると、個人広告欄にレクターからの返事がある。しかし数字の羅列で解読に時間がかかりそうだったのでそのまま載せた。その後、男性捜査官ボウマンがレクターの部屋にある書籍のリストを手に入れ、図書館で解読し終える。時間は深夜になっていました。解読内容を見たボウマンは急いでクロフォードに電話する。『グレアムの自宅はフロリダ州マラソン 一家を殺せ』と書かれていたのだった。クロフォードはすぐにグレアムの自宅に警官を向かわせて妻子を保護し、グレアムにも報告。妻・モリーと息子・ジョシュはクロフォードの兄の家に身を寄せる。グレアムはいざという時のために、モリーに銃の撃ち方を教える。どうせなのでタトラー紙を利用して犯人を挑発しようと思ったグレアムは、かつて自分の入院写真を掲載したフレディ・ラウンズを呼び「噛みつき魔と同格に扱われて、レクターは怒っている」とか「犯人は男児に性的いたずらをしている可能性がある」とか取材に答える。
フレディがこれを派手に書き、噛みつき魔はインポ男という見出しは、犯人を充分に刺激。
グレアムは自分を狙いに来るかと思って狙撃隊を配置しましたが、違った。犯人はフレディ・ラウンズを拉致し、自分を見ろと言う。顔と背中の入れ墨を見せた犯人は、フレディから「グレアムに書かされた」と聞かされる。フレディに書かせた文章を読ませて録音した後、暴行を加えて火ダルマにして、車椅子で放置。予想しなかったフレディの死にFBIは落胆しつつ、今回の事件で多くの手がかりが得られる。
車椅子の入手経路、車椅子を運べるだけの大きさの車を持っていること(ワゴン車かバスなどの大きな車の持ち主)、月曜に新聞が出て火曜日にシカゴでフレディが誘拐されたことから、シカゴ半径6時間以内の地域に住んでいること。しかしまだ依然として、被害者家族の絞りこみの基準がグレアムには分からない。次の満月まで10日を切りあせったグレアムはレクターに聞く。もし手がかりを教えてくれたら待遇を改善するというグレアムに対し、「犯人は半竜半人、それが変身しようとしている。全身タトゥーで整形している」と言い、レクターは「ディナーとビデオ鑑賞」を希望。何もヒントを新たにくれないと思って落胆するグレアムに、レクターは「今まさしく大ヒントを与えたのに」と言う。
ここからしばし、犯人側の状況。
廃屋となったダラハイド老人ホームという屋敷に、ひとりの若い男性フランシス・ダラハイドが住んでいた。幼少期に祖母に育てられたダラハイドは、厳しい祖母に虐待されて育ち、おねしょをすると「汚いわね。ハサミを持ってきなさい。アソコをチョン切るわよ」と常に言われていた。またダラハイドは兎口(みつくち)という障害を持って生まれた。胎児が成長過程の途中で鼻と唇の間の口蓋部分が徐々に塞がって、生まれた時には唇が鼻と別れているが、裂けたまま生まれてしまう赤ん坊だったのだ。
現在は整形手術でふさいでいるが鼻の下左側の唇の上に、縦にその傷が残っている。克服したが発声にも影響を与えている。そのためダラハイドは顔にコンプレックスを持ち、その分身体を運動で鍛えていた。またダラハイドは歯をすべて抜き、入れ歯にしている。普段は普通の歯を使用し、犯行時にはいびつな歯並びの悪い歯を使用。劣等意識の高いダラハイドは、自分用の日記代わりのファイルを作っている。かねてからレクターとグレアムの事件に興味を持ち、〝人食い魔〟の事件もファイルしてた。
ダラハイドは『クロマラックス社カラー現像所』の技術サービス部に所属していた。極端に無口なダラハイドは、仕事仲間には「ミスター・D」と呼ばれている。ある日ダラハイドは赤外線フィルムを取りにいき、全盲の女性リーバ・マクレーンと出会う。自分がいる方とは全く違うところにフィルムを差し出して、この女性は目が見えていないのだと気づく。リーバを狙うナンパな男・ラルフが「送るよ」と声をかけるがリーバは断る。ダラハイドが誘うと、リーバは車に乗る。リーバは動物に憧れていた。5歳の頃にクーガーを見たのが最後で、7歳の時にジフテリアで失明。視覚障害の生活が長いので、振る舞いは違和感がない。リーバはあけすけな性格で、最初に会った時からずけずけとダラハイドに質問。噂では上唇を整形したらしいけどと聞く。最初は不愉快に感じたダラハイドだが視覚障害をものともせず生きているリーバに感嘆。リーバ自身も視覚障害で、人とは違うふうに見られる筈なのに、どう見られるかを意識せずに淡々と生きている様が好もしく思えたのだ。やがてそれは恋愛に変わる。目の見えないリーバの前では、ダラハイドは自分の容姿を気にしなくていいというのも手伝い、ダラハイドの思いは急速に膨れ上がる。ダラハイドは動物が好きだというリーバを動物園へ連れて行き、麻酔をかけて動かずにいるベンガルトラを触らせた。リーバはおそるおそるトラの背中を撫で、うっとりするがそれを見ているダラハイドも陶酔。リーバもダラハイドに好意を寄せていた。リーバを家に招いたダラハイドは、深い関係になる。翌朝、目覚めたダラハイドは、リーバがベッドにいないので急いで屋根裏を探した。そこには自分が見せたくない日記が置かれているのだ。屋根裏の窓から庭を歩くリーバを見つけたダラハイドは、祖母へのコンプレックスに苛まされつつも「少しの間でいいから、リーバを自分のものにしたい」と切望。そして…猟奇殺人を犯さずとも、リーバを手に入れられれば自分は充分に幸福になれると考える。リーバもダラハイドとの生活を望んでいるようだった。人間らしさを取り戻したダラハイドは、もう犯罪を終わらせようと考え、その最後の仕上げとしてブルックリン美術館へ行く。背中に入れ墨として入れている、ウィリアム・ブレイクの200年前の絵を見せてもらい、美術館員・ジェニーを気絶させて絵を破って食べた。これで自分の内側に取りこみ、ダラハイドは自分が変身を果たしたと考える。
再び事件はグレアム側に戻る。
メトカーフから家族ビデオを受け取って視聴しているとジャコビ家の1階のドアが違っていると気づく。問い合わせてみると1月の初めにドアを交換していた。犯人はジャコビ家のドアの交換を知らず、犯行に及んだ可能性が出てきた。家にペットがいることまで知っていながら、なぜドアの交換のことを知らないのか考えたグレアムは、ずっとレクターが示していたヒント「家族ビデオを見せろ」という意味を把握。犯人は、この家族ビデオを見ていたのだ。
家族ビデオはホームビデオで撮影したものを、制作ビデオ会社に編集して作らせたものだった。リーズ家もジャコビ家も同じ製作会社〝クロマラックス社〟に頼んでいた。移動途中にブレイクの絵が破損されたニュースを見たグレアムは(先の、ダラハイドが絵を食べた事件)、「犯人はもう止めようとしているのかもしれない」と考える。グレアムが会社に入っていくのを見たダラハイドは、突き止められたと気づき踵を返し、リーバのところへ行く。グレアムとクロフォードはクロマラックス社の社長に会い、個人データを見せるよう言うが個人情報の提示を社長は拒否。急ぐグレアムは「では今から言う条件に該当する者だけでいい」と言い、「白人、25~35歳、顔を整形、車はバンかワゴン車、ダビング機材の管理をしている」と挙げる。それを聞いた社長は、ダラハイドの名を告げる。
リーバの家に行くと、遊び人のラルフがリーバを送り届けたところでラルフは別れ際、リーバの頬にキスをする。それを見たダラハイドは、リーバと別れて立ち去るラルフの眉間を撃って殺害。すぐにドアをノックし出てきたリーバに薬品をかがせて気絶させると、ダラハイドは自宅へ連れて行く。目覚めたリーバに「何か持ち出したか。誰かに見せたか。君は俺の力を弱め、苦しめた」と責める。逮捕は時間の問題だと思ったダラハイドは、リーバと心中しようとして家の中に灯油を撒き家に火を放つ。「君を撃ち、自殺する」と言いながら、ダラハイドはリーバを撃てない。発砲音を聞き、倒れた死体(実はラルフのもの)を触ったリーバは、ダラハイドが自殺したと考える。リーバは以前聞いた距離を思い出し四つん這いで火場を逃れる。リーバは、ダラハイドが銃で顔を撃ち、居間に倒れていたと証言。事件は解決したと思われた。
犯人と知らずダラハイドと愛し合っていたリーバを慰めたグレアムは、病室を立ち去る。
そこへクロフォードがダラハイドの家の金庫にあった日記ファイルを持ってきた。ダラハイドが幼少期から祖母による度重なる虐待を受け、モンスターになった過程が読み取れた。
そこへFBIの鑑識から一報が入る。焼け跡から見つかった焼死体の骨のDNAが、ラルフのものだと判明したのだ。鑑識からクロフォードに連絡が入り、クロフォードはグレアムに電話を入れる。
その頃、事件解決で久々に実家に戻ったグレアム、妻・モリー、息子・ジョシュは、庭でキャンプファイヤーをしていた。家に戻った息子がいつまでも戻って来ないので、グレアムが家に入る。クロフォードから留守電が吹き込まれるメッセージを聞いたグレアムは、包丁を隠し持って2階へ移動。2階の洗面所の鏡が割られています。ダラハイドが家に忍び込んだのは明白だった。子ども部屋に行くと、ダラハイドが息子・ジョシュを人質にとっていた。
「息子を変身させる。次は妻、お前は見物人だ。その後、始末してやる」と言うダラハイドに対し、グレアムは、息子・ジョシュがおもらししているのを見て、解決のヒントを得る。
ダラハイドを無視して、グレアムは息子・ジョシュを叱りつける。日記を読んで知っていた祖母からのトラウマを思い出させた。グレアムに罵倒される息子・ジョシュを幼少期の自分と重ねて見て、怒りを覚えたダラハイドは、ジョシュを無視しグレアムに襲いかかる。
胸を浅く切られながらも、グレアムは後ろのポケットに入れた包丁で、ダラハイドの太ももを刺しジョシュを連れて逃げようとする。
隣の部屋で銃を手に入れたグレアムは、ダラハイドの姿がなくなっているのに気づく。騒動を聞きつけて、妻・モリーがやってきたのだ。
その背後にダラハイドが立つのを床の隙間から見たグレアムは、妻・モリーに「伏せろ」と言い、ダラハイドと互いに撃ち合いになり両者ともに倒れる。モリーは駆け寄るが、グレアムは妻に撃てと命令。起き上がったダラハイドに、妻は銃弾を撃ち込み眉間を撃たれて死亡。

…グレアムの事件を知ったレクターは、FBI経由でグレアム宛に手紙を書いた。
そこには再びケガをしたグレアムをいたわる言葉と慰めと、「君は夢を見るか? 君をいつまでも思っているよ」というメッセージだった。
ヨットの上で手紙を読み終わったグレアムは、海に手紙を捨てる。
独居房にいるレクター博士に、面会予約が入り
チルトン医師は「FBIの若い女性。断ろう」と言いますが、レクターは「その女性の名は?」と質問し次に繋がるエンドで終了。
あちゃみ

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