おたしん

レッド・ドラゴンのおたしんのネタバレレビュー・内容・結末

レッド・ドラゴン(2002年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ3作目だけどメインがレクター博士ってわけでもないからシンプルにサイコサスペンス映画として楽しめました。
噛みついちゃうのはハンニバル感あるけどな。

犯人は誰なのかってことじゃなくもっと人間模様的なとこが重要。
フランシスダラハイドの人間性な。

トラウマすぎる過去があって歪んでしまうのは仕方ない気もする。
同じ経験した人にしか分からないだろうし。
ある種の洗脳的なとこもありそう。
それを踏まえて生きてく中で道を逸れずにいけるかが難しくもすごく大事。
グレアムがレクターに言ったように"insane”だからな。

同じく彼がリーバに言ったように彼女のおかげで人間的な部分を保ち続けられたのも事実。
その可能性があったなら違う未来もあったんじゃないかと。
もっと早く出会えてれば…ってのがレクターも言ってた後悔ですよね。
知ってたら別の行動取ってるのよ。
これめっちゃ分かるわ。

そんなDの最期はレッドドラゴンと格闘した末の自殺。
人間らしさもあって少し切ないような。
とか思ってたら計画はまだ終わってなかった。
どんでん返しとかでもないけど全然この流れ想像してなくてビックリしちゃった。
グレアムの息子ちゃんが帰ってこないってとこヒヤヒヤでした。
壮絶な過去を記した日記からDを精神的に狂わせるための息子への罵倒。
何かつらかったよ…。
セーリングのシーンを見る限りグレアムは生き延びたのかな?

ラストまで見てやっと前日譚なんだと知る。
時系列よく分かんなくて役者は違えど同じ登場人物いるしとかで混乱してました。
グレアムはレクターに勝利したのかな。
そして次の標的がクラリスだったのね。
まあでも前日譚にしては『羊たちの沈黙』よりアンソニーホプキンスだいぶ老けてて何とも言えぬ!笑


今回はストーリーも良かったけど俳優陣がすごい。

3作続投のアンソニーホプキンスはもちろんさすがね。
相変わらずのイカれ具合よ。

エドワードノートンもやっぱりいいね。
てかこの頃イケメン!
演技も上手いし安定でした。

そしてレイフファインズ。
ヴォルデモートよりイカれてました。
家中全裸捜索はインパクト大w
てか普通にかっこよくて醜いキャラじゃなさすぎる。
だから全然同情できなかった。笑

でも今回1番素晴らしかったのはエミリーワトソン。
目が不自由な演技もそうだったけど何か全てが自然に見えた。
キャラクター像が鮮明に伝わった。
そしてD自殺見せかけ後よ。
あの焦り具合と家から脱出した後のパニック状態が完璧すぎて驚き。
これはちょっと忘れられないな。

脇役でフィリップシーモアホフマンってのもすごかったな。
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