なんでもっと早く観なかったんだろうか…
スピルバーグのこんな作品がある事を知らなかった。アドベンチャーや明るい作品しかしらなかったから、こういう戦争の事実史を再現出来るとは感服です。
ドイツによるユダヤ人虐殺から1200人あまりを救ったオスカー・シンドラーという実在した人物を描いた作品。ナチ党員でありながら危険を顧みずユダヤ人を救う人がいたなんて事実を知らなくて、そして虐殺の実態のリアルな描写を見て衝撃を受けた。白黒映画だからこそ本物を観た気がする。
よくいう「当たり前の生活」なんて今も昔も存在しないと思った。現代は平和な時代ってだけで当たり前じゃない。人が人を恨む事実は今でも生き続け、世界で紛争は起きている。
例えば私が死んだ未来で、世界的な戦争が勃発する可能性は絶対に否定しきれない。むしろ起こるんじゃないかとさえ思う。歴史は繰り返すと言うように。
そんな時代でどれだけ人である事を忘れないか。権力や差別に踊らされず、命の尊さを思う気持ちを忘れないでいられるか…私たちは自問自答し続けるんだろうな。
そしてシンドラーという人物が決して最初から善人であった訳ではない事、金儲け主義の人間らしさが嘘がない人だと思った。
彼の生き方は誰もが尊敬できるものではなかっただろうし、そこから彼が変わっていく変化。ナチ党員として同胞を言葉巧みにユダヤ人虐殺を招かないように導き、それでいて善人らしさを表さない。命を思う彼の最後は言葉にならないほどで、号泣。
命を救われたユダヤ人は表しきれないほど彼に感謝したのだろう…
彼の作ったリストは、彼自身の心を表すリストなんだろうな。
そしてシンドラー役のリーアム・ニーソンの演技に感動させられた。彼の瞳って悪役が似合うのに、めちゃくちゃ優しいんだね…
これを観てリーアム・ニーソン好きになった。彼の作品色々見返したい。
そしてアーモン役のレイン・ファインズの悪役として最高な役柄。ハリポタのヴォルデモートなんだ！！本当に悪役似合いすぎだよ…
一生忘れない映画。
ありがとうございました。
